徳之島町「黒砂糖祭り」

昔ながらの「サタグンマ」実演も=5日午後、徳之島町畦海浜公園

サタヤドリ (1)
試食用の黒糖たきで甘い香りを漂わせた「サタヤドリ」

伝統の「サタグンマ」実演
たき上げた黒糖の試食が人気

 【徳之島】大型連休最終日「こどもの日」の5日、徳之島町畦=あぜ=海浜公園では、恒例の「黒砂糖祭り」(町・町商工会・徳之島観光連盟主催)があった。家族連れなど行楽客でにぎわい、海開き行事や子どもたちの芸能発表、伝統のサトウキビ圧搾機「サタグンマ」(砂糖車)と「サタヤドリ」(砂糖たき小屋)の実演などで楽しませた。

 同祭りは、古来島の経済を支えた伝統産業に焦点を当て、「温故知新で黒砂糖のルーツを訪ね、古き時代の鼓動を感じよう」と20数年前から続く。数年前からは同公園海水浴場(別名・畦プリンスビーチ)の海開きも併催している。

 五月晴れの下、午前11時半からの「海開き・宝探し」で始まり、砂中にお菓子をゲットしたちびっ子ら歓声が響いた。野外ステージでは亀津小吹奏楽部のオープニング演奏を皮切りにヒップホップやフラダンス、闘牛太鼓演舞など、子どもたちが主役の多彩なステージで楽しませた。

 そして、昭和30年代ごろまで畜力でキビの圧搾工程を担った「サタグンマ」が常設展示された広場では、ちびっ子らも飛び入りで牛引き役を体験。経験不足で思うように動かなかった繁殖用メス牛に悪戦苦闘しつつ、間近での大型動物とのふれあいにも目を輝かせていた。

 併設展示の「サタヤドリ」(砂糖たき小屋)では、町職員たちが専門家の指導を受けながらたき上げた試食用黒糖のプレゼントも人気を集めた。

 会場には特産品類の展示即売コーナーやフリーマーケットなども多数出店し、お祭り気分を盛り上げた。