ウミガメミーティング

奄美海洋展示館で行われたウミガメミーティング

「今年の調査より重要」
上陸・産卵シーズン到来

 第21回「奄美大島ウミガメミーティング」(奄美海洋生物研究会主催)が14日、奄美市名瀬の奄美海洋展示館で行われた。15年シーズンのウミガメ上陸・産卵状況の報告や今年の調査内容などを説明。今年度は各浜での上陸・産卵調査のほか、昨年に続き衛星追跡調査、リュウキュウイノシシによるウミガメ卵捕食対策などを行うという。

 15年の産卵確認数は355回で、前年の半分以下。興克樹会長は「14年も減少していたので15年は増えると考えたが、連続で減少した。今年もまた少ないようなら、ウミガメに何かしら起きていると考えてもいいので、今年の調査はより重要となる」と語った。

 また、昨年奄美大島に上陸するウミガメの生態解明に向けて行われた衛星発信機による追跡調査の現状も報告。奄美で産卵後、どのような地域を移動しているのかを説明した。また、アカウミガメについては2頭がいまだ電波の受信を続けていることなども触れ、「運が良ければ発信機を付けたウミガメが戻ってくるかもしれない」などと呼びかけた。

 大浜海岸では今月1日にウミガメが上陸していたといい、ミーティングのあとには海岸で、どのようなところでウミガメが産卵するのかを説明。この日はウミガメの上陸はなかったものの、興会長は観察する際のポイントなどを紹介しながら、「すでにウミガメの上陸は始まっている。ぜひ地域のウミガメを観察して。もし産卵するウミガメを見つけたら、産卵が始まってから足にタグが無いかを確認してほしい」などと参加者に呼びかけた。