被災地の女性に使ってほしい

手づくりマスクをつくる奄高家庭クラブ

20160516 奄高家政科 マスク提供で支援②
メッセージが添えられたマスク

メッセージ添えた手づくりマスク407枚用意
奄高家庭クラブ

 熊本地震被災地の女性たちに使ってもらおうと、奄美市名瀬の奄美高校(二石政彦校長、生徒526人)の家庭クラブはこのほど、手づくりマスク407枚を準備した。同クラブの3年・西朱莉=あかり=会長は「日常生活で不便を強いられている女性の方たちを少しでも元気付けたい」と話している。

 同クラブは、同校家政科の全生徒78人で構成。4月中旬に発生した熊本地方での地震発生直後から、クラブ内で、支援ボランティアの意見が自発的に出たという。

 熊本、大分両県の避難施設では今も多くの市民が共同生活を送っているが、生徒たちは「化粧もままならない状況。朝起きてすぐの顔を周囲に見られたくない」―。そんな女性ならではの悩みの声に注目した。

 女子がほとんどを占める同クラブは、日常で使うマスクを提供することを決め、生徒会やPTAの募金活動の中から生地を購入。普段から使えるよう生地は絵柄や色を20パターン用意。放課後の活動で、手分けして裁断やミシン縫いを行った。 

 さらにマスクに1枚ずつ、手書きのメッセージも添えた。文面には「使っていただけたらうれしいです」「きばりんしょーれ(頑張れ)」「熊本ファイト」―などエールが綴られている。

 同科の西美幸教諭は「生徒の自主的な取り組み。被災地の女性を思う気持ちが込められている」と語った。

 マスクは熊本県高等学校家庭クラブ連盟の窓口となっている、御船高校に近日中に送付する予定。