喜界町に農産物加工場

立地協定の調印をした川島町長=左=と平野代表取締役(提供写真)

地元雇用も
京都の企業、立地協定に調印

 喜界町と加工食品製造販売の㈱全笑(本社・京都市)が20日、同町小野津に同社の農産物加工場を設ける立地協定に調印した。町の農家と契約して栽培した唐辛子を主に町産農産物全般を加工して商品を生産する。地元雇用も予定している。

 同社は2009年1月に設立。唐辛子や山椒などの加工食品やゴマを原料とした健康食品などを製造販売している。和歌山県有田郡に加工場を持ち、資本金は1千万円。京都の老舗企業など多くの企業と取り引きを行っているという。

 同町では提携企業の紹介で14年から、同社の安定供給の課題である唐辛子を試験的に栽培。地元農家や町営農支援センターの協力の下、15年には約20㌧の唐辛子を出荷した。今回はこうした経緯があり加工場を設けるに至った。

 加工場はデイサービスセンター潮観(しおみ)園跡地を改修して設け、町が無償で貸し付ける。建物面積は528・15平方㍍。来月に着工する予定で、同社は工費などに約4千万円を充てるとしている。

 地元から5~10人を雇用する予定で、操業開始予定は8月としている。加工場で生産した商品の初年度売り上げは約1億円を目指している。

 同社によると、同町での唐辛子生産は霜の被害を避けやすく収穫期間が長くとれるという。同町で生産が盛んなゴマも商品の原料として使用していく意向。

 20日には町役場で調印式があり、川島健勇町長と同社の平野仁智代表取締役が調印した。川島町長は「人口減少に歯止めをかけるため、何とか働き口を考えている中で、先般の情報系企業に続き、2例目の立地協定締結となった。地元農産物を活用した加工品の製造ということで本町にとっても大変心強いと感じている」とあいさつ。

 平野代表取締役は「喜界島で唐辛子を生産して3年目になるが昨年度は地域住民の皆さんの協力をいただいて20㌧を出荷することができた。今後は継続して100㌧の出荷を目標としている。島の皆さんが笑顔になっていただけるよう尽力する」と語った。

 町役場企画観光課は「企業誘致の推進は『喜界町まち・ひと・しごと創生総合戦略』の中の施策の一つである。今回の加工場の設置で雇用創出と産業振興、地域活性化を図ることができれば」とした。