奄美プラム出発式

2016年「奄美プラム」の出発式が開かれた(7日、大和村湯湾釜選果場)

共販目標20㌧達成に期待 関係者から喜びの声
大和村で

 2016年産奄美プラム(スモモ)の出発式が7日、主産地大和村の湯湾釜選果場であった。JAあまみ大島事業本部は今期20㌧、800万円の共販取扱を計画している。2014年の台風の影響などから、今期生産量は昨年実績から減産となる見込みだが、ミカンコミバエの発生・侵入により島外出荷が不安視された状況もあった中で、同日選果場には700㌔のスモモを集荷。最後は目標達成の期待も込め、関係者一同、拍手で配送トラックを送り出した。

 今期産の着果状況は、寒波が例年より遅く来たため、開花時期が遅れたほか一部、後半時期に開花した花の果実は、肥大の日数が足りず小玉傾向にあるが、品質面では例年通りの仕上がりを見込み、1㌔あたりの単価は400円に設定された。「大和村プラム」は昨年に続き、このほど「かごしま農林水産物認証制度(K―GAP)」を取得した。

 式には、生産農家をはじめ、各行政関係者など約60人が出席。JAあまみ・上岡重光組合長は「無事出発式を迎えることができうれしく思う。今年の目標数量20㌧が達成できるよう、生産農家のみなさんの協力をお願いしたい。できるだげ高値で売れるよう我々も精一杯取り組んでいく」などとあいさつした。

 このほか式では、スモモ加工品プラムスカッシュで乾杯。また、村果樹振興会の蔵正副会長が代表し、「スモモの量が最近は減少し、選果場の活気はなくなっているが、スモモの加工品の開発が進んおり、『欲しい』という声がたくさん聞こえてきている。スモモの生産量を増やすことで活気が戻ってくる」などと話し、ガンバロー三唱では「生産量を高めていこう」と気勢を上げた。

 関係者によると、先月30日から各選果場で集出荷作業が始まり、これまで約1・7㌧(宅配を含む)を出荷。出荷作業は今月下旬ごろまでを見込んでいる。