思いやり、優しい心育んで

ヒマワリの種を受け取る児童

赤木名小で「人権の花運動」開会式

 奄美市笠利町の赤木名小学校(平野浩校長、児童数114人)で8日、「人権の花運動」開会式があった。人権の花としてヒマワリの種を受け取った児童の代表は「愛情を込めて大切に育てたい」と決意を語った。

 この運動は法務省が小学生を対象とした啓発運動で、1982年から全国で実施されている。今年度は県内で42校が対象となっており、奄美群島からは朝日小、赤木名小、茶花小(与論)の3校が選ばれた。

 花を育てることにより生命の尊さを実感し、その中で豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を持つことが目的。同校には鹿児島地方法務局奄美支局と奄美人権擁護委員協議会の委員が来校し、ヒマワリの種と人権イメージキャラクターのマスコット人形を贈呈した。

 また、6年生は「赤木名緑の少年団」のユニフォームで式に参加。団体は緑を愛し、守り育てることを目的として地域で様々な活動に取り組む。島内では唯一の活動校となる。

 奄美人権擁護委員の中山芳一さんは人権について説明し「美しい心、思いやりの心、優しい心を育んで、立派な大人になってほしい。最近は人権を奪うような事件が目につく。人権についてみんなで一緒に考えて」と呼びかけた。6年の當和弥くんは「ヒマワリを育てることで一人一人を大切にできる優しい心を持ちたい。花も人の言葉が分かると思うので、きれいに咲くように愛情を込めて育てたい」と決意を語った。

 花は今後、学校横の道路の近くや笠利総合支所の一角などに植えられ、地域の人にも見てもらえるようにする予定。