天城町地域おこし協力隊、第1号に仁科さん

天城町「地域おこし協力隊」第1号の委嘱を受けた仁科稜さん(神奈川出身)

自然遺産見据え当部に拠点

【徳之島】天城町地域おこし協力隊第1号の仁科稜さん(26)=神奈川県出身=への委嘱状交付式が1日、同町役場であった。世界自然遺産登録に向けて、同町当部=とうべ=集落を拠点に、住民とともに地域資源を活用した「癒しの里」「クロウサギの里」づくりへの観光アドバイザーとして企画運営などを担う。

総務省の同協力隊制度(2009年制度化)を活用し、意欲にあふれた「人財」を積極的に受け入れ、定住・定着の促進が目的。天城町第1号の仁科さん(東京女子体育大学卒)は4年前から埼玉県内の総合病院(総務課企画広報担当)に勤務していた。委嘱期間は同日から1年間(最長3年間)。

アマミノクロウサギをはじめとする希少動植物が生息分布する森林地域など、世界自然遺産登録への〝核心的・重要エリア〟と評される当部集落に活動拠点を置く。観光アドバイザーとして、?地域外のニーズ調査②イベント企画③体験型観光の企画・運営・観光ガイド④文化・食・人などの魅力の発信―などを担う。

委嘱状を手に仁科さんは「今までやってきた事とは違い、壁にぶつかることもあると思う。やるからには、責任と使命感を持って最後までやり抜きたい。あくまでも地域の方々が主役で、地域を巻き込んで役割を担いたい」と抱負を述べた。

大久幸助町長は「仁科さんは体育系で明るく活発な性格で、高齢集落の当部を若返らせて欲しい」。県の魅力ある観光地づくり事業で前年度の約6200万円に続き、今年度は約3500万円を投入して「クロウサギの里」整備を進めることにもふれ、活躍に期待を寄せた。

8月には文化関係が専門の同協力隊第2号(女性)の委嘱も予定している。