日本一の生産地を目指して

来訪者に食べ方などを説明する宮原会長。東京有楽町の「かごしま遊楽館」前の広場で行われた「瀬戸内パッション」の販促活動の様子

「瀬戸内パッション」
知名度向上へ東京で販促活動

【東京】「瀬戸内パッションブランド産地協議会」と瀬戸内町農林課は8日、東京有楽町の「かごしま遊楽館」前の日比谷シャンテ合歓の広場で「瀬戸内パッション」の販促活動を実施した。

奄美大島の瀬戸内町で生産されるパッションフルーツは、新規就農者の増加と生産者組織の活性化によって年々生産量が増加している。特に秋篠宮殿下夫妻が来町時にパッションを食してお気に入りになったことから献上を続け、2006年には「皇室献上産地の町」として公表されており、同町でも地域ブランドの一つとして育成を図り、力も入れているところ。

今回の販促活動は、この5月に鹿児島県が進める「かごしまの農林水産物認証制度(K‐GAP)」に取り組んでいるパッション生産農家23戸で、「瀬戸内パッションブランド産地協議会」を設立したことから、「瀬戸内パッション」の知名度向上と販路拡大を目的に生産者参加型の販促フェアを実施したもの。

今回初めて東京での販促活動を行うにあたって、瀬戸内町が四国の瀬戸内と勘違いされたり、奄美大島の瀬戸内町の知名度の低さを実感したと話す川畑金徳町農林課農政係長は、「だからこそ今後のイメージアップのためにもPR活動を推進したい」と期待を込める。

また、試食する人たちと直接会話をしながらアンケートをとるなど、女性生産者たちの気構えと対応に、都会の人たちも気軽に試食に応じるなどの様子がうかがえた。南のものは好きだと試食した川村房子さんは「種は出しちゃったけど、種も食べられるんですね。初めて食べたけどおいしかった」と南のフルーツの種の多さにびっくりしていた。

生産者農家で「瀬戸内パッションブランド産地協議会」の宮原仲清会長は、三越や千疋屋で沖縄パッションが1個600円で店頭に並んでいるのを見て驚いたらしく「さらに品質向上と高級感のあるパッションを作って、瀬戸内町が日本一の生産地になるように目指していきたい」と、「瀬戸内パッション」への熱い思いと意気込みを語った。

今後は大阪などでも販促フェアを実施する予定。