太陽の隣に虹

奄美市名瀬で「日暈」=14日午前11時(西康範さん提供)

西さん撮影 珍しい「日暈」現象

 太陽の周りに光の輪ができる「日暈(ひがさ・にちうん)」と呼ばれる現象が14日、奄美市名瀬で確認された。午前11時頃、太陽の横に虹が出ているのを見つけた西康範さんが撮影。名瀬測候所によると日暈の中でも「内暈(うちがさ・ないうん)」に分類される現象だという。

 暈は太陽や月の光が、雲を形成する氷晶の中を通り抜ける際に屈折されることによって発生する。内暈は、太陽から視半径22度の円になっている暈で、「22度ハロ」とも呼ばれている。上空に巻層雲(うす雲)、巻積雲(いわし雲、うろこ雲など)、巻雲(絹雲、すじ雲など)がある場合に発生しやすいとされる。また、この雲は低気圧の温暖前線の前方に存在することから「太陽に暈がかかると雨が近い」と地方に言い伝えられていることが多い。

 条件が揃わなければ見られない現象だが、太陽を背にしないと見られない虹が、太陽の近くに存在している不思議な光景。月にも同様に暈がかかる「月暈(つきがさ・げつうん)」があるという。