今期産サトウキビ 生育状況は良好

サトウキビ産業の発展へ16年度予算など決めた大島本島さとうきび生産対策本部の総会

干ばつ懸念も「適度な降雨」
病害虫防除対策など推進

 大島本島さとうきび生産対策本部(朝山毅奄美市長)の2016年度総会が12日、奄美市の笠利総合支所であった。15年度の活動実績と収支決算、また16年度の事業計画・予算案など全て承認。これまでのところ前年に比べて生育状況が良く、増産体制の確立に向けて引き続き、病害虫防除対策や単収・品質向上等の推進に取り組むことを申し合わせた。

 冒頭、朝山本部長は「キビ生産者の生産意欲を損なうことがないよう支援していきたい」などとあいさつ。

 富国製糖㈱奄美営業所によると、8月1日現在のサトウキビの生育状況は夏・春・株平均で茎長が前年同期比16・6㌢増、茎数が11・2本増。平年比で茎数は5・1本減だが、茎長は20・5㌢の増。

 同所の勢幸一所長は「生育状況は昨年よりも上向きに推移しており、今のところ順調。干ばつも心配したが、適度な降雨もあり、このまま天候が上手い具合に続いてくれれば」と収量増へ期待を込めた。

 今年度の活動方針は栽培面積・生産量の確保と単収増大を図るため、土づくりの推進、適期肥培管理作業、病害虫防除対策、優良種苗の普及などを積極的に推進する。主な重点推進事項は①地力の推進(堆肥投入・緑肥栽培)②農業機械利用による省力化対策③病害虫防除対策(メイチュウ、チンチバック、ハリガネムシ、ネズミ、アオドウガネ防除)④春植え・株出し体系の推進⑤さとうきび農業共済の加入推進―など。

 16年度の収支予算額は1901万6200円。主なものはさとうきび増産基金事業(国庫補助)1652万2200円など。同事業はメイチュウ一斉防除にかかる薬剤(サムコル)の助成。受益面積は751㌶。