愛の浜園で不審者対応訓練

不審者が侵入した際の連携した対応を確認した

積極声掛け、複数で連携
障がい者支援施設

 奄美市名瀬の障がい者支援施設・社会福祉法人慈愛会愛の浜園(榮野和光施設長、入所者40人)で25日、不審者対応訓練が行われた。有事の際の連携した対応のほか、さすまたなど防犯用具の使い方の講習もあり、対象者への対処法などを確認した。

 施設には現在職員54人が在籍。入所者40人に加え、通所者も1日5人ほどが訪れており、施設では有事に備えて毎月1度の防災訓練、年に1回の不審者対応の訓練を行っているという。

 先月末に神奈川県で起きた殺傷事件を受け、より実践的な対応を確認するために実施。奄美署の署員1人が不審者に扮し、施設裏から侵入。職員が近づき声かけ、興奮した不審者が刃物を取り出し、施設入り口で暴れそうになるところを職員らが制圧する訓練を行った。

 関係者によると、今回は事前に訓練の想定などは知らされず、職員らの対応を試す訓練となった。侵入者の第一発見者を務めた辻原広文課長代理は「複数で連携した対応の大切さが分かった。安全を保つために職員をどのように動かすかという課題に向き合い、地域とも連携しできることをしていきたい」と振り返った。

 その後、女性職員らも交えた講習があり、さすまたなどの用具を使った、不審者への対峙法のほか、パイプイスや消火器など身近なものを利用した術なども確認した。

 同署の生活安全刑事課の内迫伸也警部補は「知らない人が来た際には積極的な声掛けを。不審者と少しでも疑われる時も迷わず通報。1人より2人、2人より3人と複数で連携した対応ができるように準備し、夜間の施錠にも注意してほしい」話した。