特設公衆電話設置で協定

協定書にサインした瀬戸内町の鎌田町長=写真右=とNTT西日本鹿児島支店の末吉支店長

停電など災害時の通信手段確保
瀬戸内町とNTT鹿支店

瀬戸内町とNTT西日本鹿児島支店は13日、「特設公衆電話の設置・利用に関する協定」を締結した。大規模災害などによる避難所開設時、避難者に対して速やかに通信手段を提供できるよう同日以降、町内の指定避難所53カ所(54回線)に特設公衆電話回線の事前設置を行う。停電時でも利用できる特設公衆電話を設けることで、地域住民の安心安全の確保につなげる。

同日午後1時半から、同町役場で調印式があり、鎌田愛人町長と、同社鹿児島支店の末吉政宏支店長らが出席し、協定書に調印を行った。

特設公衆電話は停電時でも使えることや、一般の電話と比べ、つながりやすく災害などの緊急時に強味を発揮するほか、通話料が無料(NTTの負担)であることなどが特徴。

末吉支店長は「今回の特設公衆電話の設置に関しては社会貢献の側面が非常に強いというふうに思っている。みなさんに今までも、また今後も安心安全、信頼されるサービスを提供していきたい」などとあいさつ。

鎌田町長は「瀬戸内町は古仁屋市街地と55の集落で形成され、他に類例のない広域な行政区域のため、いざ災害等が発生すると、避難所運営や安否確認など職員の派遣にも時間がかかり厳しいものがある。また加計呂麻・請・与路島は台風の際は回路が途絶されるため、災害時につながりやすい通信手段の確保は不可欠。今回の協定締結を受け、町民への安心安全に対する防災業務等が充実すると確信している」などと感謝を述べた。

NTTでは東日本大震災発生の翌2012年から各自治体との協定および、特設公衆電話の避難所への事前設置を進めており、瀬戸内町との協定締結は県内で31例目。