自由研究を発表する児童ら
龍郷町の小中学校が参加する町教委主催の「自由研究発表大会」と「環境教育シンポジウム」が17日、町役場であった。児童生徒約25人が参加。個人や学校代表が、地元の自然に関することなど、総合的な学習の時間や夏休みを利用して調べた内容を発表。環境省の自然保護官で大和村の奄美野生生物保護センターに勤務する岩本千鶴さんが、奄美固有の生き物について講話した。
5小学校と2中学校の個人や学校代表が自由研究について発表。大勝小5年の長島愛さんは「奄美のてき!! さび大研究」を演題に話した。アンケート調査で海の近くに住んでいる人はさびの被害が大きいことがわかったことから、海水、雨水、水道水ではどれがさびやすいかということや、さびやすい金属などについて実験。
その結果を紹介するなどして▽金属を海水につけるとさびやすい▽アルミニウムやステンレスはさびにくい―などとまとめを紹介した。
「私たちの海を私たちで守る~円ブルーシー活動報告書~」との演題で発表したのは円小6年の徳重美音さん。円集落の集落清掃をきっかけにゴミの実態を調べた徳重さんは、集落の海岸で行われているゴミ拾い活動を紹介。漁具やペットボトルなど、国内、中国、台湾、韓国から流れ着いているゴミの特徴や、中国からのゴミが多いことを話し、「このきれいな奄美の海を残せるように自分ができることを考えて行動したい」と語った。
岩本さんは、ルリカケス、アマミヤマシギ、アマミイシカワガエルなど奄美に生息する生き物の鳴き声を紹介。アマミトゲネズミについてははく製を見せてその生態を説明した。奄美が目指している世界自然遺産登録については、登録された後も環境を保全することが大事と話した。
ほかに、児童生徒が、町の主導で取り組んでいる環境日記を紹介した。