ワンコインバスがスタート

瀬戸内町でワンコインバスの実験運行がスタートした(写真は西古見集落)

2路線で料金低減
瀬戸内町「利用増に期待感」

瀬戸内町は1日、町内路線バスの特定区間を100円均一料金で乗車できる「バス事業利用促進策」をスタートさせた。対象は、奄美大島側は瀬戸内海浜バス(合資会社瀬戸内タクシー運営)の古仁屋―西古見間、加計呂麻島側は加計呂麻バス(有)の瀬相―実久間。初日の利用客数は、瀬戸内海浜バスで約20人と見られ、同社関係者は「普段どおりの滑り出し。事業のPRなどで利用増につながれば」と期待感を示した。

同事業は路線バスの乗車促進と利用動向の調査を目的に、来年3月末まで試験運行するもの。料金低減を適用する2路線の通常価格は、古仁屋―西古見間(路線長約40㌔)で最大1380円、瀬相―実久間(同約20㌔)で同700円。期間中は、それぞれワンコインで利用できる。

古仁屋待合所から乗車し、久根津まで乗車した女性(79)は「通常なら340円。期間中は出来る限り利用したい」。西古見集落から古仁屋に向かった女性(55)は「親類の家を訪ねた。(奄美大島側では)最遠方地なので、交通手段が増えるのは良いと思う」など事業を好意的に受け止めた。

その一方、適用路線が限定していることや折り返し往復便での運行などから、「目的地での滞在時間が短くなる」「便数が少ない」「西古見方面の観光利用には不向きでは」―などの意見が出ている。

同町は今事業で乗客へのアンケートを実施し、乗客数や利用状況を調査。課題を含め、結果はバス利用のあり方についての検討材料にする方針。

問い合わせは電話0997―72―1111(同町商工観光課)まで。