県統計グラフコンで特選

原田真実さん

原田さんの作品

奄美豪雨とハブ買い上げ数との関連まとめる
田検中3年・原田さん

宇検村田検中学校3年の原田真実さんが、2016年度鹿児島県統計グラフコンクールの中学生の部で最高賞の特選に輝いた。作品のタイトルは「大雨の後 ハブに注意」。原田さんは、2010年の奄美豪雨と村のハブ買い上げ数との関わりを調べ、グラフにまとめた。

コンクールは、身の回りの出来事など調べたことをグラフで表現させることで、統計的なものの見方や考え方を身につけさせるのを目的に、県と県統計協会が小中高生を対象にして実施しているもの。67回目の今回は820点の出品があり、6部門で入賞61点を選んだ。

同中は全生徒30人が出品。原田さんは、奄美豪雨の翌年の夏に奄美群島内自治体のハブ買い上げ数が増えたという話を以前耳にしており、「調べてみよう」と思い立った。

奄美豪雨のあった10年とその後3年間の月別の降水量と村のハブ買い上げ数をグラフにした。降水量は村のデータがなかったため奄美市名瀬のデータを使用。棒グラフで降水量、折れ線グラフで村のハブ買い上げ数を示した。結果から、奄美豪雨の翌年の夏は村のハブ買い上げ数が例年より多かったことがわかったのだという。

また10年から14年まで5年間の奄美大島内のハブ咬傷被害状況を円グラフでまとめた。畑や道路など咬まれた時にいた場所を示したグラフと、咬まれた時の状況を示したグラフを作成。歩行中に咬まれた人も少なくなかったため、「散歩中でも注意!」と吹き出しを添えて注目させた。

近年奄美大島で咬傷被害が減っていることを示すグラフも作成。作品作りには村や大島支庁のデータを参考にした。作品を見やすくするため、黒地を背景にし、グラフはカラフルに仕上げた。今年5月から作品の構想を練り、夏休みなども利用して約2カ月かけて作品を作った。作品サイズはB2で色画用紙を使った。

「ハブは身近にいるので、いつでも危険だということが伝えられたら」と原田さん。「アイデアを出して作った。まとめ方がわかったので活用していきたい」と話した。

原田さんの作品など各部門の特選作品は全国コンクールに出品される。

奄美からの入賞者は次の通り。(敬称略)
 ▽入選 髙味美羽耶(小宿小2年)、髙味飛明(同4年)、土岐英寿(古仁屋小4年)、髙味李成(小宿中1年)▽佳作 玉利汐里(田検中2年)、土岐直也(古仁屋小6年)