奄美市中学生国際交流事業

朝山市長=最後列右から3番目=を表敬訪問して帰国報告を行った中学生たち

「日本や奄美の良さに気付いた」
一行、市長に帰国報告

奄美市の中学生国際交流事業で、同市姉妹都市の米国テキサス州ナカドゥチェス市に派遣されていた奄美市の中学生の一行が25日、奄美市役所を訪れ、朝山毅市長を表敬訪問し、帰国報告を行った。

同事業は名瀬市時代の1993年度にスタート。例年、ナカドゥチェス市が派遣先になっており、今回は市内8中学の2年生15人(男3、女12)が参加。今月1日に奄美を出発し、同14日に帰国した。ナカドゥチェス市とは95年4月に姉妹都市盟約を結んでいる。

中学生たちはナカドゥチェス市の中学校の授業に10日間参加したほか、現地の生徒の家庭にホームステイ。ロサンゼルスでは、奄美出身者でつくる郷友会「南カリフォルニア奄美会」と交流した。

表敬訪問では一行を代表し、朝日中の登島凜太朗君が「英語で言いたいことを言えないことも多かったですが、ジャスチェーを使うなどしてコミュニケーションを取ることができました」、「この研修を通して、学校や教科書では学べないことを多く見つけました。奄美会の方から『アメリカは移民の国だから人種や出身国ではなく、人間として理解し合わないといけない』と言われ、人権やコミュニケーションの大切さを学ぶことができました。日本以外の国を知ることで日本や奄美の良さに気付くことができたと思います」と報告した。

報告を受け、朝山市長は「この事業は、アメリカという国に触れることで見聞を広め、大きく成長することで奄美や日本を背負っていくリーダーになってほしいという願いを込めてやっている」、「奄美の人が(米国で)勇気や情熱を持って頑張っている姿を見て、皆さんもやる気が沸いたのではないか。今回の経験を有効に生かして勉強やスポーツを頑張って」と語った。

中学生たちは、「英語に自信があったが通じなくてショックだった」などと旅の感想を率直に話していた。

英語を使う職業に就きたいという赤木名中の原永美千花さんは表敬訪問後、「(現地の人が)簡単な単語を使ってくれたりして理解しようとしてくれたのがうれしかった」と語った。