レブナイズ、連敗脱出 Bリーグ第8節

【鹿児島―愛媛】第4クオーター、鮫島主将がシュートをねじ込み、70―67とする=鹿児島アリーナ

Bリーグ第8節
愛媛に競り勝つ 奄美の小学生も声援

【鹿児島】男子プロバスケットボールのBリーグは20日、B1、2の第8節が全国各地であった。B2西地区の鹿児島レブナイズは鹿児島市の鹿児島アリーナで愛媛オレンジバイキングスと対戦。80―77で競り勝ち、連敗を12で止め、今季2勝目を手にした。

第1クオーターは19―24の5点差だったが、第2クオーターに中園のシュートで27―26と逆転。そこからは一進一退の攻防が最後まで続き、最後はファールゲームにも落ち着いて対処し、3点差で接戦をものにした。

レブナイズの通算成績は2勝14敗で西地区の最下位。第9節は26、27日、広島ドラゴンフライズとアウエーで対戦する。

これぞ、レブナイズバスケ

チーム一丸で勝利

一進一退の攻防の末、約1カ月半ぶりの白星を手にした。「これこそが我々の目指していたバスケット」。松崎圭介副主将は力強く言い切った。泥臭く、チーム一丸となって勝利を目指す「レブナイズらしさ」(鮫島和人主将)を最後まで貫いた。

5点差を追いかける第2クオーターは、171㌢の鮫島主将、162㌢の頭山、スモールマン2人がビッグマンの待ち構えるインサイドの谷間をかいくぐって得点を重ね、試合を振り出しに戻した。トータルで13得点を挙げた鮫島主将は「得点源が抜けた分、自分も点を取ろうと思った。自分が点を取れるように周りも動いてくれた」と感謝する。

チュクゥディエベレ・マドゥアバムは13得点もさることながら、15リバウンド、4ブロックショットと攻守に大車輪の活躍だった。出場時間も36分3秒とチーム最長で「幸せだった。でも疲れた」と苦笑する。「セルフィッシュにならず、チームの一員として仕事ができた」。技術が未熟な分、毎朝1時間のトレーニングを欠かさない。「自分が成長しなければこのリーグで通用しない」危機感とプロ意識があるからだ。

第4クオーター、最後の勝負所ではマーフィーのドライブが機能した。「強いドライブでレイアップを打ち切る。ダブルチームがついたらパスを出す」(鮫島主将)。前日の終盤、うまくいかなかったプレーが最後の勝利をものにする起点になった。

残り1分間、前日同様、タイムアウト、ファールゲームでチームの総合力が問われる時間帯もきっちり守り、得点した。残り33秒で藤田浩司が決めて75―71と4点差とする。チームの約束事は中園に返すだったが「周りに誰もいなかったので自分が行った」という。不格好だったが気持ちでねじ込んだ。終わってみればベンチ入り11人全員が得点しての勝利。個の強さを持ってチームで戦う。開幕前、鮫島俊秀ヘッドコーチが目指す「進化形・ゴジラ」のかたちがほんの少し見えた気がした。     (政純一郎)

声援が勝利後押し

朝日、奄美、古仁屋のミニバス少年団

レブナイズの得点シーンで喜ぶ古仁屋、朝日のメンバーら=鹿児島アリーナ

試合後、マーフィーとハイタッチする奄美の選手ら=鹿児島アリーナ


 県下ミニバスケットボール大会に出場していた朝日、奄美、古仁屋のミニバス少年団の小学生らが、応援に駆け付けた。奄美のアイズ・カンパニーとASA奄美スポーツアカデミーが「奄美の子供たちに一流のスポーツを見せたい」(園田明理事長)と約100人の小学生を招待した。

白熱した勝負の末にレブナイズは、地元ファンの声援の後押しで価値ある今季2勝目を手にした。鮫島和人主将は「奄美からも応援、ありがとう!」と試合後のヒーローインタビューで声援に感謝した。

「ダンクがかっこ良くて興奮した。ドリブルがうまかった」と古仁屋の沖聡介主将(6年)。チームメート10人と間近でみるプロの迫力を満喫した。奄美の福留音巴さん(6年)は「楽しかった。ダンクがすごかった」と感想。チームメート30人は、試合後、勝利した選手たちとハイタッチして喜び合った。朝日は男子16人、女子12人で観戦。本田希夏さん(6年)は「かっこ良くて迫力があった」と感想を話し、プロの選手たちがチーム一丸となって戦う姿に触れ「自分たちもチームメートと協力してバスケットをすること」の大切さを学んでいた。     (政純一郎)