奄美和光園で合同慰霊祭

国立療養所・奄美和光園で合同慰霊祭が行われた

384人の冥福祈る

奄美市名瀬の国立療養所・奄美和光園(加納達雄園長)は24日、園内の講堂で2016年度合同慰霊祭を開いた。遺族や入所者、職員、来賓ら66人が参列。黙とうや献花し、今年亡くなった4人を含む384人の冥福を祈った。

加納園長は「和光園は開設以来、幾多の困難に遭遇してこられた先人の努力によって、その困難を乗り越え、今や入所者が静かに暮らす施設であると同時に、医療機関として地域医療の一翼も担う施設となった。和光園の歴史的使命を全うできるよう職員一同、今後とも努力することを改めて誓う」などと慰霊の言葉を述べた。

入所者を代表し、山田祥さんが「これからもご家族にやましきことの無きようお守りください」。また遺族代表は「誰もが何の隔たりもなく安心して、その人がその人らしく過ごしていける社会になってほしいと思うとともに、そうした社会を形成していくことが私たちと、ここにご臨席のみなさんの使命・宿命と思う」などとそれぞれ追悼の言葉を述べた。

その後、参列者一人ひとりが祭壇に献花。園内の納骨堂を参拝し、焼香した。

奄美和光園は1943年に開設され、多い時には360人を超える人が生活していたが、現入所者は31人。平均年齢は84・8歳となっている。