群島成長戦略推進懇

成長戦略ビジョンの一部改訂などについて提案をまとめた、第7回奄美群島成長戦略推進懇話会

ビジョンの一部改訂へ
次期奄振法改正向け議論本格化

奄美の各自治体の首長や有識者等で構成する「奄美群島成長戦略推進懇話会」(座長・原口泉志學館大教授)の第7回会合が25日、奄美市内のホテルであった。奄美を取り巻く社会情勢の変化も勘案し、2018年度末に控える次期奄振法改正に向けた奄美群島成長戦略ビジョンの一部改訂等について協議、奄美群島市町村長会への提言としてまとめた。

同懇話会はビジョンの策定主体である12市町村への提言機関として、過去6回に渡り開催。策定過程においてビジョンの骨子づくりや各島の基本方策など議論し、14年2月にビジョン基本計画・実施計画(前期)に関する提言をまとめ、奄美群島市町村長会に提出するなど、重要な役割を担っている。

今回の第7回懇話会では、ビジョン実施計画に基づき、群島内で15年に実施された312事業に関する各市町村の自己評価をまとめた資料など基に「ビジョンと基本計画の成果検証に基づく提言(案)」(座長私案)について協議した。

提言案におけるビジョンの一部改訂では、「17年の国立公園指定、18年の世界自然遺産登録をはじめ、奄美が主舞台となることが期待される大河ドラマ『西郷どん』など奄美群島を国内外に発信していくための良好な社会情勢が整おうとしている」と今後の情勢の変化に触れ、「奄美群島に住む人々自身が時代の転換点を迎えようとしていることを共有しなくてはならない」「18年度末が期限の奄振法の延長は大変重要で、地元において、いち早い議論の開始が求められる」(一部要約)などとしている。

またビジョンの一部改訂にあたっては策定時同様、各島分科会の実施など全郡的な議論の実施を求めている。

原田座長は「奄美群島を取り巻く様々な社会情勢が現在追い風となっている中、それに合わせて成長戦略ビジョンもより加速させたものにしていく必要がある」などとビジョン改訂の意義を語った。

同懇話会での提言を基に、28日の奄美群島市町村長会でビジョンの一部改訂を決定。策定作業部会や各島分科会など、次期奄振法改正に向けた地元での議論が本格化していく。