鹿大制作の植物図鑑活用

木の特徴を確認し、図鑑から名前を探す参加者ら

参加者、スマホやタブレット使い
奄美の森の木観察 名前の調べ方学ぶ

 第4回奄美の生物多様性観察会&奄美塾「初冬の奄美で森の木を見る会」(鹿児島大学南薩諸島の生物多様性とその保全に関する教育研究拠点整備プロジェクト、奄美市教育委員会主催)が24日、龍郷町の奄美自然観察の森であった。鹿児島大学が制作したスマートフォンやタブレットでダウンロードできる植物図鑑を活用し、林道などで身近に見られる木々を観察。植物の名前の調べ方などを学んだ。

 植物図鑑は昨年から実用を始めたもの。同大学理工学研究科の鈴木英治教授が制作し、同大学国際島嶼教育研究センター奄美分室のホームページからダウンロードできるようになっている。

 観察会は奄美自然観察の森にある木々に番号カードを設置し、それぞれの木の特徴を基に名前を調べていくというもの。この日は奄美でもより代表的なフカノキやタブノキ、ボチョウジなど20種類の植物に番号を設置した。小さな子どもから大人まで21家族が参加した。

 観察会の前には鈴木教授が図鑑の使い方や、植物の名前を調べる際に確認すべき特徴などを説明。参加者らは、森の中を歩きながら、番号の付いた植物の葉の付き方や高さ、色などを確認しながら図鑑から名前を見つけ出した。

 鈴木教授は「今は植物の名前が分かればインターネットですぐに探すことができるが、そもそも名前を知らなければ探すことは出来ない。まずは植物の名前の調べ方を知ってもらいたい。身近な植物も名前が分かると楽しめるはず。そのためのとっかかりになれば」と話した。

 図鑑は鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室のホームページから(http://cpi.kagoshima-u.ac.jp/AmamiStation/)スマートフォンやタブレットなどで自由にダウンロード可能となっている。