奄美市消防団出初め式

消防団員による一斉放水が行われると、見物者から歓声があがった

「守り人」の自覚新た

 2017年の消防団出初め式が8日、群島内複数の自治体であった。奄美市の出初め式は午後1時半から同市名瀬の伊津部小校庭であり、各地区消防団から団員200人余が参加。大勢の見物者も集まったなか、表彰や放水訓練、餅まきなどが行われ、参加した団員らは市民の財産生命、安心安全な暮らしを守る「地域の守り人」としての自覚を新たにした。

 朝山毅市長が消防団員をはじめ関係機関の防災減災に関する日頃の取り組みについて敬意と感謝の意を示すとともに、「今年1年が自然災害のない年に、市民のみなさんが安全に、そして幸多き年となりますよう心から祈念します」と式辞。

 その後、各消防団員の表彰や団員による分列行進、一斉放水などが行われた。団員が一列になり色付けされた水の放水を始めると、勢いよく上がった水しぶきに見物者から歓声があがった。

 最後は恒例の紅白餅まきで1年の防災を祈念。平井雅人・奄美市消防団長は「市民のみなさんが我々消防団に寄せる期待も大きいことを認識し、これまで以上に消防知識や技術の練磨に努めなければならない。地域の守り人との自覚で、使命達成のため全力を尽くします」と力強く謝辞を述べた。

 母親と見物に来ていた伊津部小4年の山下海星君は「一斉放水はきれいで、(消防団員は)かっこいいと思った。お餅もたくさん拾えて楽しかった」と話していた。

 昨年市内では建物火災9件を含む16件の火災が発生。前年からは2件減ったものの13世帯25人がり災し、死者1人・負傷者も3人出た。出火原因別ではたき火3件、風呂かまど2件、火入れ2件などが多かった。