4月にも認定ガイド誕生

奄美サンプラザホテルで行われた16年度奄美群島エコツーリズム推進協議会

エコツアーガイド認定制度スタート
一定レベルのスキル所有

 2016年度奄美群島エコツーリズム推進協議会(会長・朝山毅奄美市長)が26日、奄美市名瀬の奄美サンプラザホテルであった。会議では、委員らが今年度から本格的に協議を進めてきた奄美群島エコツアーガイド認定制度の運用を承認。早ければ3月中にも認定講習の実施を予定しているという。

 同協議会は奄美群島における固有の自然や文化にふれあう機会の提供、地域資源の保全と適正な管理、地域振興への貢献を同時に実現するというエコツーリズムを確立することを目的に13年度に発足。エコツーリズムの全体構想などをまとめ、今年度から本格的にエコツアーガイドの認定制度について検討を行っていた。

 認定ガイドは以前からガイドらを中心に要望があり、世界自然遺産登録に向けてより本格的に導入を求められていたもの。現在、各島のエコツアーガイド連絡協議会に所属するガイドは奄美大島64人、徳之島13人、沖永良部島14人の計91人。喜界島と与論島は所属ガイドがいない、または協議会が設置されていない状態という。

 認定ガイドは①満20歳以上②ガイドとして健康と体力を有する③各島のエコツアーガイド連絡協議会などの所属ガイドであり、所属ガイドとして1年以上の実務実績を有する④傷害保険および賠償責任保険への加入⑤救命・救急法について最新の情報に基づく技量を有する⑥地球環境の保全への貢献⑦プロフィールなどの情報公開への同意⑧奄美群島の自然・文化、ガイド技術、安全管理などに関する認定講習の修了―の8項目を満たしたガイドが認定される。同制度の要項では認定の要件や申請、審査、運用、更新方法などがまとめられ、26日付で施行となった。

 認定講習(主な内容は群島共通項目の知識・実践、島ごとの科目、奄美・徳之島の科目、レポートなど)は年1回を予定しており、それに伴いガイドの認定も1年に1回。事務局である奄美群島広域事務組合では17年度に70人のガイド認定を目標としており、「早ければ3月にも認定講習を行い、4~5月には認定証の発行を予定している。奄美群島には環境保全を徹底し、一定レベルのスキルを持った認定ガイドがいるということを周知し、ガイドが乱立しないよう、認定ガイドにならないと奄美では仕事が出来ないと言えるような環境にしていきたい」とした。