赤土新ばれいしょ「春一番」

赤土新ばれいしょ「春一番」出発に期待を込めたテープカット=28日、天城町防災センター

春一番、がんばろう三唱
共販目標の達成と、かごしまブランド産地指定更新継続をも誓った参加者たち

共販目標1万㌧・20億円
徳之島地域出発式 ブランド産地更新も決意

 【徳之島】2017年産徳之島地域赤土新ばれいしょ「春一番」出発式・かごしまブランド産地指定5周年記念大会(同「春一番」連絡協議会、JAあまみ徳之島・天城両事業本部主催)が28日、天城町防災センターであった。順調な生育と明るい販売環境が続く中、共販目標「1万㌧・20億円突破」と、消費者に信頼されるブランド産地(5年間)の継続更新の達成を決意し合った。

 合同開催で3町会場一巡となった今期出発式は、かごしまブランド産地指定5周年(最終年)記念と次期更新を目指しての開催に。3町の生産農家や本土青果会社、関係機関・団体の代表など約400人が参加。黒潮太鼓の演奏や亀徳保育園児の「春一番」テーマソングの踊りなどで開会した。

 JAあまみの上岡重満組合長は「力を結集して各町農業産出額の目標達成も目指そう。ブランド産地の名に恥じない品質で、計画通り消費地へ」。今期から出荷量に応じて精算額の0・2―2%の「出荷奨励金」などを付与する方針も説明。「春一番」連絡協の中山浩樹会長(JAあまみ野菜部会長・天城)も「徳之島・天城(事業本部)が一致団結すれば、間違いなく県内ナンバー1の産地になれる。共販目標達成を目指そう」とアピール。

 9年連続となる県の「かごしまの農林水産物認証(K-GAP)」を両事業本部の各ばれいしょ部会長に伝達。ブランド指定取り組みなど産地振興に貢献した樺山博良氏(ブランドマスター)=伊仙町=を功労者表彰。大久幸助天城町長の祝辞に続き、JA県経済連と市場(青果会社代表)が情勢報告した。

 JA県経済連の西村卓也園芸事業部長は「北海道産は台風被害で約3万㌧減収し越年量も約1万㌧減少。販売環境は悪くないと思う。青果市場やJA、生産者とタッグを組んで一生懸命販売する。かごしまブランドとして消費者から信頼される安心安全な産地に」と要望。

 関東地区市場の代表は「昨年11月から単価が上昇、過去30年間で経験がない。市場は、早く赤土バレイショを売りたいと期待。まずは信頼を得る良い品物で共販目標1万㌧達成を」。中京地区代表は本県出水産地の出荷セーブによる本地区産とのダブつきを懸念しつつ、「今年はキロ単価の200円は大丈夫と思う。計画的な出荷が重要」とも強調した。

 各代表らでのテープカットに続いて「がんばろう」を三唱。引き続き鹿児島パールライス㈱の畠中心吾専務取締役(元経済連園芸事業部長)が「№1産地に飛躍だ!『春一番』!!」と題し記念講演した。

 事業本部別の共販計画は▽徳之島317㌶、5800㌧(前期実績比2723㌧増)▽天城230㌶、4050㌧(1560㌧増)。計547㌶、4283㌧増)。2月中旬以降に出荷のピークに入り4月上旬まで続く。