会員らが、モニターツアーで計画されている鶏飯の試作を行った
作られた食事メメニュー
地域文化の継承活動等を行っている「NPO法人すみようヤムラランド」(満田英和理事長)などは、奄美市住用町内の一般住居で観光客など来訪者に泊まってもらい、併せて農業など様々な活動が体験できる宿泊ツアーの新設を目指している。10日、会員の自宅を使い、体験メニューの一つとして計画する鶏飯の共同調理を試行した。近日、モニターツアーが予定されるなど、地元振興策の一つに位置付け準備を進めていく。
取り組みは、同市の2016年度「五感で感じる自然遺産体験事業」の一環。宿泊客に、食事をはじめ、様々な活動で島暮らしを体験してもらうことなどが狙い。今月17、18日は、島内外から10人ほどを対象に1泊2日のモニターツアーの実施を計画。鶏飯の調理のほか、会員所有の農園でタンカン狩り体験なども予定されている。
現在、住用地区で5世帯が来訪者の受け入れに賛同し、昨年12月には、共同で進めている住用総合支所産業建設課担当者らと志布志市を訪れ、同市の農家体験民宿を視察。実際に事例などを聞いてきたという。「ごく普通の家に泊まった。特産のシラス丼を食べたが非常に美味しかった。自分も含め、自分たちのもてなしでも十分満足してもらえるという感触を得ることができた」(満田理事長)。
鶏飯は、会員ら4人が料理。実際に宿泊者らが分担する調理箇所などを想定しながら試作した。この日は、ハンダマなど地元野菜を使った和え物なども小鉢で並んだ。
会員の和田美智子さんは「泊まる人も自分で料理することで、さらに美味しく感じてもらえる。他にもいろいろな活動メニューを考えていけたら」と意欲を語り、満田理事長は「地元にお金も落ちる。Uターン者など1人でも賛同者が出てきて、集落の過疎化などの解消にもつながれば。交流人口が増え、地域の活性にも期待したい」と話した。