第26回徳之島民謡大会

伝統文化・芸能伝承の成果を披露しあった第26回徳之島民謡大会=12日、天城町防災センター

「島の心、守り育てよう」
保存継承の成果を披露

 【徳之島】第26回徳之島民謡大会(徳之島3町文化協会主催)が12日、天城町防災センターであった。「徳之島民謡は島の心、みんなで守り育てよう」をスローガンに、3町から老若男女の計20組200人が出演。島唄や島口(方言)語り、地域ぐるみの伝統芸能など継承活動の成果を披露し合った。

 同大会は、同島発祥の民謡(島唄)や伝統踊り・演舞、島口などの文化遺産を発掘・伝承を目的に3町で持ち回り開催。天城町の新たな生涯学習・文化活動の拠点としての機能も兼ね備え完成した同町防災センターは約350人が来場。天城カトリック幼稚園園児たちの島唄合唱のオープニングステージで開会した。

 同開催町の中水勝久文化協会長は島口あいさつで親しみを込めながら「新防災センターで開催できてうれしい。(3町の)みなさんと手をつないで島の民謡を残していこう」。大久幸助町長も「徳之島から多くの民謡日本一が出たことは島民の誇り。島の民謡は全国に通用する。世界自然遺産登録にも島の文化を生かし育てていこう」などとアピールした。

 プログラムは伊仙町伝統芸能グループの「御前風」の舞いで開演した。地元天城町の峰岡朋輝ちゃん(5)・歩嬉さん(小3)姉弟の島唄「三京ぬくし」をはじめ、島口語り「伝統芸能アキムチと子ども育成」(徳之島町・尾辻まつ子さん)、伝承体験用の水田を復活して取り組む同町前野民謡保存会の「前野田植え唄」など様々な団体が次々登場。島の伝統文化・芸能で楽しませながら、守り伝えていくことの大切さを会場一体で再認識。参加者全員の「ワイド節」と「六調」で締めくくった。