大島地域商店街活性化意見交換会

大河ドラマ「西郷どん」への期待と展望について意見を交わしたパネルディスカッション=和泊町=

大河ドラマ「西郷どん」テーマに
「町づくりのきっかけに」
講演やパネルディスカッション
和泊町で

 【沖永良部】大島地域商店街活性化意見交換会(和泊町「西郷どん」プロモーション実行委員会主催)が21日、同町あかね文化ホールであった。講演やパネルディスカッションを行い、地元の商店街活性化について考えた。

 同実行委員会では、来年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の放送決定を受け、ロケ地の誘致や島内外へのPR活動を行っている。

 NPO法人まちづくりフォーラム・かごしま探検の会の東川隆太郎代表理事が「大河ドラマ『西郷どん』を生かした商店街活性化に向けて」をテーマに講演。大河ドラマを盛り上げるために▽顕彰と活用のバランス▽沖永良部時代の南洲翁の特徴をみつける▽島内外でのパフォーマンスに西郷を活用する▽伝える仕組みの充実(ガイド・体験・学習)▽ロケ地が決定したら協力▽放送終了後のことも始めから意識―の6項目を挙げ「ドラマを町づくりのきっかけにしてほしい。今まで歴史に関わってこなかった人が多く関わることで盛り上がってくる。顕彰したり、研究したりする仲間を増やせば、数十年後再びドラマの話が来た時に対応できる」と述べた。このほか、大河ドラマ「篤姫」(2008年放送)による県内各地への影響や観光ガイドの育成などの取り組みを紹介した。

 パネルディスカッションには、東川氏と西郷隆盛研究家の安川あかね氏、同実行委員会事業推進アドバイザーで同町経済課長の武吉治氏、同町商工会青年部の榮純一氏の4人が登壇。「大河ドラマ『西郷どん』への期待と展望について」と題し、意見を交わした。

 女性から見た西郷隆盛について安川氏は「純粋な日本人が持っている道徳心の象徴だと思う。『西郷はすごい人だった』というだけでドラマが終わって欲しくない。多くの人に好きになってもらいたい」と語った。

 武氏は「若い人が歴史を知ったうえで、歴史に裏付けられた特産物やお土産、料理などを開発して欲しい」と呼び掛けた。

 東川氏は「沖永良部の特徴は何かを磨き、世界自然遺産登録も契機に他の島々との連携を図っていくことが大事」とした。