〝とくの島〟観光・物産フェアin東京

城南海さんのステージでは多くの観客が歌声に聴きほれた

春一番イベント
好天気に恵まれて多くの人が参加した徳之島の「春一番」イベント

ミス春一番
「ミス春一番」の衛夏海さん。「こんなイベントがあるなんて知らなかったです。楽しみます」と笑顔でブースの紹介に

代々木分校
当日のみ開校する天城中学校代々木分校のブースもにぎわっていた

今年も吹きます 徳之島から「春一番」
好天気に恵まれ最高の盛り上がり

 【東京】今年で5回目観光・物産フェアin東京(関東徳州会主催)は、今年も吹きます徳之島から「春一番」と銘打って例年通りにライブステージの定位置にトラックを横付け。徳之島を代表する農産物のバレイショ「春一番」とタンカンは大人気を集め、この日は好天気にも恵まれて多くの来場者を迎えた。ステージでは城南海さんなど多くの歌手と唄者がのどを披露し、喝采を浴びていた。

 当日は「東京では手に入れづらい」という味を求めて、イベントがスタートする30分も前から、行列ができた。その後、午前11時過ぎ頃には、双方ともに完売の状態となった。JAあまみ野菜部会連絡会天城地区バレイショ部会会長の大吉平一郎さんによると「5㌔を120箱、10㌔を230箱用意したが、予想以上に早い売れ行きだった」と顔をほころばす。今年のバレイショの出来具合は平年並みでいい味に仕上がった。大吉さんは「味が分かりやすい肉じゃがで味わうのがお薦め。でも、いもピザもおいしいですよ」と話していた。

 一方、タンカンも豊作で負けてはいない。昨年はミカンコミバエによる影響で、奄美大島産のタンカンが出回らなかったこともあって、前回の徳之島フェアでのタンカンは、さらに求める人たちが殺到。そうしたことも見越して、昨年より「50%増の1・5㌧を用意したが、それでも間もなく売り切れてしまった」。そう話すのは、タンカンの輸送に当たった横浜丸中青果㈱・常務取締役営業副本部長の杉原圭介さんだ。杉原さんは、「もうないの?」「売り切れてしまったの」とタンカンを欲しがる人の対応に追われていた。

 島の農産物の「熱い争奪戦」が繰り広げられる中、その横では唄者やアーティストらによる熱いパフォーマンスが展開された。「朝花」でにぎやかにオープニングを飾ったステージにはフクダマサヒロさん、大石理乃さん、城南海さん、禎一馬さんらが登場。1300㌔以上離れた亜熱帯の風を一人でも多くに届けようとマイクに力を込めた。城さんは、徳之島の祖父母らを思い自らが作詞作曲した「祈りうた~トウトガナシ~」を方言で熱唱、ユニット・すももの指宿桃子さんと三味線で「島のブルース」を披露した。ライブは、「闘牛・東京場所」から「わいど節」になるとステージも最高潮に。「六調」では待ちきれない人たちが壇上になだれ込んで、数えきれない笑顔が花咲いた。

 今年も「ミス春一番」が発表され、亀徳出身で女優の卵の衛夏海さん(21)がブースを回って笑顔を振りまいていた。同イベントを立ち上げから動いてきた一人の友野誠一郎さんは「天気にも恵まれ、きょうはこれまでにない人が訪れてくれてすごいです。本当にありがたい」と興奮気味に語った。