先輩移住者の仕事場訪問

先輩移住者の店舗を訪問したツアー参加者

UIOターン者向け支援事業で来島

 奄美での開業チャンスを見つけてもらおうと奄美群島広域事務組合は22日から3日間の日程で、「お仕事特化ツアーIN奄美大島(開業編)」を開いている。奄美への就業移住を検討しているツアー参加者は23日、奄美市笠利町くじら浜のハンドメイド島豚ハンバーガー店「イズムリカフェ」を訪問。先輩移住者の仕事ぶりなどを確認した。

 2016年度奄美群島UIOターン支援体制構築事業の一環。移住・定住の促進を目的に同群島外の住民を対象に実施。今回は東京都内と福島県内から2人が参加した。

 イズムリカフェでツアー客は同店自慢の手づくりハンバーガーを食べながら、杉山きらら店長と交流。杉山店長は「各地の料理店で務めた経験を生かし、開店。就業移住するなら、これまでの経験を生かした方が良い」などとアドバイスした。

 またこの日は、Iターン者が経営するアクセサリー工房「コシラエル」(龍郷町)を訪問したほか、行政関係者から新規開業に関する補助や融資制度についての説明会も行われた。

 エステサロンを経営する渡部教恵さん(36)は「子育てを含めた生活環境を重視しており、前向きに(移住を)考えている」と述べ、格安航空会社(LCC)就航やインターネット整備など仕事が両立できる環境を評価した。

 奄美大島は今回6回目という東京在住の熊谷由美さん(45)は「豊かな自然など地域の良さを感じている」としながら、「今後の就業についてはよく考えたい」と移住に慎重な意見を見せた。

 同組合奄美振興課によると、今後も開業や農業などの就労促進を図るため、就業移住向けの支援事業を展開するという。