水難事故時の連携確認

ロープ1本でよじ登る「船首登はん訓練」(奄美海上保安部提供写真)

奄美海保、喜界消防分署 初の合同訓練

奄美海上保安部(佐藤至部長)はこのほど、喜界町の早町漁港で大島地区消防組合喜界分署(前泊哲治分署長)と初の合同潜水訓練を行った。同分署の水難救助隊発足(2017年4月)を前に、両機関は救助活動での対処や連携を確認した。

訓練は2日間。同部所属の巡視船あまぎの潜水士6人、同分署隊員は6人が参加した。

ボンベやスイムスーツ、足ひれなど専用装備を身につけ、湾内でドルフィンスイム、素潜り、水上からロープでよじ登る「船首登はん」ほか、全員での行方不明者捜索など実践的な訓練を実施した。

同部は昨年7月、水難事故など救助に関する覚書を奄美大島の消防機関と沿岸地域の業務協定を締結。今回の訓練は関係機関との連携強化の一環となっている。

同部の西園直雄警備救難課長は訓練を振り返り、「離島での水難事故に対する初動態勢を確認することが出来た」と総括。入込の増加などから、関係機関との連携を重視する方針を示した。

前泊分署長は「沿岸での水難事故などに備えるため、しっかりと署内体制を整えていく」と意気込む。