奄美市歴史民俗資料館敷地で咲き誇るオキナワチドリ
奄美市歴民館の敷地内 外来植物を防除作業
奄美市笠利町の同市歴史民俗資料館の敷地で、3月が花期のオキナワチドリが咲き誇っている。背丈10㌢ほどの茎に薄紫色の小さな花がいくつも顔を出している。
同館の川畑栄さんによると、数年前から外来植物のオオキンケイギクの防除作業を、文化財サポーターのDEI・DEI・DEI(デイデイデイ20人)と協力して行った。年々、群生が広がって、川畑さんは「自生環境の保全が図られている」と話す。
沿岸地の日当たりの良い岩場や草地に自生するラン科の多年草。奄美の植物に詳しい山下弘さんの著書『奄美の絶滅危惧植物』によると、オキナワチドリは九州南部から沖縄島に分布。日本の野生ランの中で最も海辺寄りに生えるという。
あやまる岬に隣接する同館の敷地では、オキナワチドリのほか、イソノギク、ヒメキランソウ、リュウキュウコザクラ、オオジシハリ、リュウキュウコスミレ、ホソバワダン、ヒメハギなども自生している。