セレモニーの司会、初通訳

外国人乗船客に道案内する通訳ボランティア

乗船客への案内ボランティアも
国際ネットワーク

㈱奄美国際ネットワーク(杉岡秋美代表取締役)は28日、奄美市名瀬の名瀬港観光船バースに寄港したクルーズ船「ロストラル」(フランス船籍、約1万1千㌧)の歓迎セレモニーで司会通訳を対応した。外国人観光客への通訳事業を掲げ、昨年10月に発足した同社の初活動。今後増加が見込まれる奄美大島への外国人客を見据え、同社関係者は〝おもてなし〟の充実に向けたメンバーの育成に意欲を見せている。

セレモニーでの通訳は同社の山口明日香さんが担当。司会者の進行と合わせ、地元代表者の歓迎の言葉をジーン・フィリップ・ルメール船長に英語で伝え、船長の返答を日本語で関係者に述べた。

そのほか、報道陣の取材に応じたルメール船長の通訳も対応。世界自然遺産登録を目指す奄美について「貴重な自然が残る奄美の注目は高まる。これから知られていく地域には積極的に寄航したい」などの言葉を記者に伝えた。

なおこの日は、市民有志でつくる通訳団体「奄美国際懇話会」のメンバーもボランティアで通訳案内を対応。同港内に設けられた臨時案内所で、観光協会が用意した商店街ガイドマップを示しながら乗船客らに観光案内を行った。

同社関係者によると、多くの外国人観光客がトイレ、飲食店、銀行の場所を確認するという。今後は、「案内の的確な伝達」「博物館など観光スポットへの移動方法」などニーズに応えられる対応力の向上を目指す方針だ。

同社の保宜夫取締役会長は「場数を踏むことで会員は自信についながる」と述べた上で、「会員は機会を重ねながら各自スキルアップにつなげてほしい」と期待感を示した。