29日から始まる大型連休、観光スポットなど各地でにぎわいが見られそうだ(資料写真)
29日から大型連休に突入する。期間中頃の来月3日「憲法記念日」から土日までの5連休中も含め、群島内各島では各種イベントの開催を予定。3月26日に関西(大阪)―奄美大島線を就航した格安航空会社(LCC)のバニラ・エアや日本航空(JAL)がこのほど発表したゴールデンウィーク中の国内線予約状況も好調で、奄美群島にも多くの観光客が訪れ、各地でにぎわいを見せそうだ。
「前年より早めの予約や問い合わせなどがあった」。これは、奄美大島島内の複数の宿泊施設関係者の共通した印象。奄美市内のあるホテルでは、期間中、ほぼ満室に近い状態となっているという。「昨年はシングルで空き室もあったが、3・4日のシングル部屋が早々に埋まった」と担当者。別のホテルでも「前年と同様に、ほぼ予約で一杯」と話した。
バニラ・エア㈱(五島勝也社長)が東京(成田)―奄美大島線に続き、3月に関西―奄美線を就航。今月20日時点で発表した同線の予約率は73%(関西発)を確保。島内の関係者からは「関西弁を話すお客からの問い合わせが増えた」、「関西便就航の影響が感じられる」といった声も聞かれる。
島内南部にあるホテルでは5月1日、2日を除き29日から5日までほぼ満室。他の日も8割が埋まり、「前年より1割ほど利用率が高い」(担当者)という。レンタカー業界も同様に活況を見せている。奄美空港側のあるレンタカー会社の関係者は「期間中全ての日で既に予約が入った」とうれしい悲鳴を上げていた。
LCCの就航に加え、メディア放映による波及効果が出ている観光スポットもあるようだ。街の歴史や人の暮らしなどを紹介する番組で、実際にタモリさんも訪れた奄美市住用町にある「黒潮の森マングローブパーク」には、「テレビで見た。満潮、干潮の時間は?」などの問い合わせが多数寄せられているという。4日は既に120人以上が予約済みで、前後の日についても多数の利用客を見込んでいる。担当者は「天気によっては、飛び入り客に減少が考えられ、せっかく来てもらっても、雨が降るとカニなど見られなくなる生き物もいるので、できれば晴天が続くことを願いたい」と語った。