名瀬測候所の地方気象台への格上げなど6議題を採択した=与論町=
【沖永良部】第60回奄美群島市町村議会議員大会(群島市町村議会議長会主催)が18日、与論町の砂美地来館であった。5地区と議長会が提出した6議題を採択、奄美群島の地方創生に向けた取り組みの推進や情報通信ネットワークの整備・充実など17項目を決議した。「奄美群島の自立的で持続可能な発展の実現のため、地域住民・行政と一体となり、全力を尽くす」との大会宣言も原案可決した。
12市町村の議員や首長ら約200人が出席。審議の前に、与論町の山元宗町長があいさつし、永井章義、向井俊夫=以上奄美市区=、禧久伸一郎、林健二=以上大島郡区=、福司山宣介=鹿児島市・郡区、伊仙町出身=の5県議が県政報告を行った。
提出議題は①沖永良部・与論地区における無電柱化事業の早期実現(和泊町・知名町・与論町)②主要地方道の道路改良事業(徳之島町・天城町・伊仙町)③主要地方道名瀬瀬戸内線トンネルの早期実現(大和村・宇検村・瀬戸内町)④名瀬測候所の地方気象台への格上げ(奄美市)⑤国道58号の拡幅改良(龍郷町・喜界町)⑥奄美群島振興交付金の充実・拡充(議長会)―の6項目。
名瀬測候所の地方気象台への格上げについての提案理由では「世界自然遺産登録を目前とし、観光業及び農林水産業など奄美の産業を守り発展させるためにも日常的に市町村との連携を強化させ、防災活動等に必要な情報提供や非常時の災害対策の助言などに資するため」と訴えた。
提出議題について各県議が県当局の意向などを説明した後、採決があり全議題を採択した。
決議は▽奄美群島振興交付金の充実・拡充▽奄美群島成長戦略ビジョンに基づく各種施策の推進▽奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産登録の推進▽雇用の場の確保・拡充▽道路・港湾・空港など交通基盤の整備・充実▽重要病害虫ミカンコミバエ種群再侵入防止へ向けての適切な対応―など。
大会終了後の議員研修会では、名桜大学国際EM技術センター長の比嘉照夫氏が「EM技術による奄美全群の未来像」をテーマに講演した。