【東京】奄美各島々の若いサウンドが上野の音楽堂に響いた――。 台東区の上野恩賜公園水上音楽堂で14日、「第5回奄美フェスタ」(企画・主催=東京奄美会青年部、後援・奄美群島広域事務組合、台東区)が奄美群島にちなんだ唄者、アーティストたちが集結し開催された。黒糖焼酎や有機野菜などの出店もにぎやかな中、約千人の観客の前で熱いステージが繰り広げられた模様を特集する。(文=高田賢一、永二優子、写真=屋宮秀美)
イベントは、喜島春樹さんと元田優香さんの司会で進行。「奄美群島の世界自然遺産登録へ向け、本フェスタが関東における群島全体の認知拡大の一助になれば」との東京奄美会の高田秀輝青年部長のあいさつでスタート。トップは安田民謡教室のOG。「島のブルース」「喜界やよい島」が唄われると早くも踊り手が出るほどのノリ。
それを受けた楠田莉子さんは、のびやかなボーカルで「ここは東京」のほか、シマ唄も歌い上げた。続けて、竿田美也子&DiceKが登場。4オクターブという圧倒的な声でデュエットなどをした。休憩をはさんで、後半に我那覇美奈さんが「With A Wish」などを透明感のある声で、川畑兄弟は「与論島慕情」などをパワフルに 披露した。トリは、カサリンチュ。ヒューマンビートボックスを説明しながら、「あなたの笑顔」などを熱唱、会場が熱くなったところで出演者がステージに集まり、「六調」へ。大興奮のフィナーレとなった。ほか、池田むつみさん、Nampoo、PPPが出演。渾身のプレーを見せ、大きな拍手を浴びていた。
「~つなごう未来へ”奄美の宝”~」とサブタイトルがつけられた、躍動感あふれるステージには大きな絵画が二つ。それは「情熱の画家」作城妙子さんによる徳之島のガジュマルを描いた作品。また、フェスタのパンフレット表紙を描いたのは、画家の近藤麗子さん。二人のアーティストもステージ上で紹介されていた。
成功裏に終わったイベントに高田東京奄美会青年部長も「ほっとしました。皆さんのおかげです。多くの人に聴いてもらい、少しでも奄美各島々のことを理解してもらえたら本望です」と胸をなでおろしていた。