新運営会社を設立

新たに発足した株式会社鹿児島レブナイズの新役員。右から園田会長、小牧社長、弓場取締役=県庁

「株式会社鹿児島レブナイズ」
園田氏(奄美市出身)会長に就任「オール鹿児島で応援体制を」

【鹿児島】男子プロバスケットボールのBリーグに所属する鹿児島レブナイズは25日、鹿児島市の県庁で記者会見し、来季以降のチーム運営会社として「株式会社鹿児島レブナイズ」を設立したことを発表した。新会社の代表取締役会長には奄美市出身の園田明氏が就任する。園田会長は「オール鹿児島で、鹿児島の皆さんに応援してもらえるチームを作っていきたい」と話した。

レブナイズは前チーム名のレノヴァ鹿児島時代から10年間、スポーツフロンティア鹿児島(大山亮平社長)が運営してきたが、今年2月末に選手への給与未払いなど経営難が発覚。来季はB2からの降格が決まり、チーム存続の危機に立たされた。

来季以降チームを存続させるためには、下部リーグであるB3への参入が絶対条件。現在レブナイズは加盟に向けての申請書の提出、来季以降の事業計画の作成や運営体制の強化などに取り組んでいる。

今回設立された新会社は、フロンティアから全事業を譲渡され、B3加盟が認められた際はチーム編成やチケット販売などのホームゲーム運営、スポンサー獲得など運営全般に取り組む。フロンティアは新会社からスクール事業などの業務委託を受け、約1億3千万円ある負債の解消などに取り組んでいく。

レブナイズユニホームのオフィシャルサプライヤーだったアイズ・カンパニー代表取締役会長でもある園田氏が会長となり、小牧正英氏(LIFE FACTORY代表取締役)が社長、弓場昭大氏(ユーミーグループホールディングス社長)の取締役就任も発表された。園田会長がチーム編成などの戦力面、小牧社長が財務を中心とする運営面を担当する。小牧社長は「鹿児島を元気にしたい。そのためにも鹿児島からプロバスケットをなくしたくたない思いから社長を引き受けた」と抱負を話した。

B3参入は6月8日の理事会で可否が判断される。レブナイズが参入を認められる要件としては①今季の試合を滞りなく終えること②今季の運転資金を確保すること③来季に向けて実効性のある事業・資金計画を示すことの3点が最低条件とリーグから示されている。今季のリーグ戦はすでに終えており、資金繰りにも達成の目途がついていることから、新会社は「実効性のある事業・資金計画」を明示することが参入のカギとなる。

園田会長は「より多くの県民の皆様に会場に足を運んでもらって、チケット収入、スポンサーなどを具体的にどうやって増やしていくか、力を合わせて考えていきたい」と話していた。
(政純一郎)