大島 コールド負け

【準決勝・大島―鹿児島城西】1回表大島二死二塁、4番・太月が右前に先制適時打を放つ=県立鴨池

【準決勝・大島―鹿児島城西】1回裏鹿城西一死一三塁、6番・伊村が右前適時打を放ち3―1とする=県立鴨池

先制も鹿城西に1―8

NHK旗(第6日)

【鹿児島】第59回NHK旗争奪鹿児島県選抜高校野球大会第6日は26日、鹿児島市の県立鴨池球場で準決勝2試合があった。
大島が鹿児島城西と対戦。初回、4番・太月の右前適時打で幸先良く先制したが、その裏4点を失って逆転。中盤の好機をものにできず、ピンチを踏ん張り切れず失点が続き、1―8で七回コールド負けだった。第1試合は神村学園が12―1で樟南に七回コールド勝ちだった。

最終日は27日、同球場で午後1時5分から神村―鹿城西の決勝がある。

鹿児島城西・伊村力弥(古仁屋中卒) (初回に3点目の適時打)「2ストライク追い込まれたので、転がすことを考えたらうまく打てた。秋、春とベスト8だったので、その壁を破ることができて良かった。守備から崩れなくなった」

攻守の歯車、かみ合わず

大島決勝進出を逃す 大島

【準決勝・大島―鹿児島城西】1回裏鹿城西一死一三塁、6番・伊村が右【準決勝・大島―鹿児島城西】1回表大島二死二塁、4番・太月の右前適時打で二走・有馬(右)が先制のホームイン=県立鴨池

大島は勝負所で攻守とも歯車が微妙にかみ合わず、無念のコールド負けで決勝進出を逃した。

初回は二死から3番・有馬が四球で出塁、盗塁を決めて、4番・太月の適時打で先制。理想的な攻撃で先手を取れたが「その分、心にスキができた」(塗木哲哉監督)。その裏、2つの四球と暴投でピンチを招き、4番に逆転の中越え2点適時二塁打を浴びた。打たれたのは初球。「ボールでもいいつもりで外角低めに構えたが、真ん中に入ってしまった。もっと大きく構えるべきだった」(捕手・盛山諒)。しぶとくつながれ更に2点を失った。

攻撃でも二回以降は拙攻が続いた。五回は先頭の8番・岡村が内野安打で出塁。岡村が盗塁、9番・中村の絶妙なバントが内野安打となり、好機が広がったかに思われたが、岡村が中途半端に三塁を狙ってアウトになった。「積極的に先の塁を狙うのは良いが、流れの中での修正がうまくできていなかった」(塗木監督)。六回、相手のミスで得た満塁の好機も生かせなかった。

守備でも中盤はここぞという場面を踏ん張り切れず、失点を止められなかった。試合後、塗木監督は登板した中村、本田、出番のなかった日高、3人の投手陣と捕手・盛山、3年生4人を呼び寄せた。

「夏はバッテリーが頑張るんだぞ!」

長丁場の夏を制し、夢の甲子園を叶えるためには、バッテリーが文字通り「原動力」になり、苦しいところを踏ん張らなければならない。盛山はサインを出しながら「打たれるんじゃないか?」と弱気になっていたことを反省し「自信を持って強気でリードできるようになること」を夏への課題に挙げていた。
(政純一郎)