「徳之島の宝、きびを守ろう」

徳之島さとうきび生産振興大会(優秀農家表彰)=28日、伊仙町総合体育館

生産振興大会・感謝デー 豊作年の優秀農家など表彰

【徳之島】2017年度「徳之島さとうきび生産振興大会・製糖終了感謝デー」(同島さとうきび生産対策本部、南西糖業㈱主催)が28日、生産農家ら関係者約350人が参加して伊仙町総合体育館であった。生産量実績22万2539㌧、6期ぶり22万㌧台の「豊作」となった16/17年期をふり返りながら優秀農家を表彰。講演会なども交え、「徳之島の宝、さとうきびを守ろう」など大会スローガンを宣言した。

生産対策本部長の高岡秀規徳之島町長は開会あいさつで「キビをはじめ畜産、バレイショを含め第一次産業の農業が久々に活気を帯び、地域経済の活気をも支えた。(過去の不作例は)自然災害対策が大きな営農課題で、夏植え比率を高めるのも一つの方策」。3氏が祝辞を述べ、県大島支庁農政普及課の宝正己課長は6年ぶりの豊作に「気象条件に加え、生産者の皆さんが土づくりや株出し管理、適期作付け、病害虫の適期防除、夏場のかん水などに取り組んだたまもの」と評価した。

南西糖業㈱の田村順一社長は製糖経過報告の中で「徳之島の砂糖産業再構築は着実に前進している」。さらなる再構築の3要素に①収穫面積の回復(4千㌶以上)②単収向上(1㌶平均60㌧)③2工場維持に原料20万㌧確保―を挙げあらためて協力を求めた。

優秀農家など表彰に続いて、県農業開発総合センター徳之島支場作物研究室の西原悟研究専門員が「水利用による夏植え栽培拡大による生産安定~新奨励品種『農林27号』の生育特性について」講演した。大会スローガンの「夏植え面積拡大」「水利用、適期肥培管理で増産」「きび共済加入60%以上達成」「増産で経済の活性化」「島の宝…」の6項目を宣言。引き続き製糖終了感謝デーに移り余興や抽選会で楽しませた。

表彰は次の通り。(敬称略)

【優秀農家】白間茂(天城町兼久)、大田新吉(同町西阿木名)、中川重治(伊仙町伊仙)、稲保幸(同町馬根)、廣瀬泰仁(徳之島町花徳)、内博行(同町亀徳)、㈱戦艦牧場(同町亀津)

【南西糖業㈱表彰】▽優良運転手 池田運送(徳之島町)、春岡盛繁(伊仙町)▽優良営農集団 中汐さとうきび営農改善組合(徳之島町、永長和久)、前野さとうきび生産組合(天城町、近田伸行)、目手久キビ生産組合(伊仙町、當秀次)▽南西糖業特別賞 當嶺夫(天城町三京)、芳ミエ子(伊仙町阿権)