奄美の食材取り入れメニューを提供

島ニンニクとボタンボウフウのソース(宇検村)とのコラボで人気を呼んだ、餡かけ焼きそば

橘川さん・原田さん

健康をキーワードに奄美とのコラボを進めていく橘川さん(手前)ときっかけをつくった原田さん(奥)

調理する小野さん

奄美の食材は魅力的だと、調理をする小野さん

東京の名店、健康でコラボ
「いい食材、知らせたい」

 【東京】奄美と名店が健康でコラボレーション――。 お好み焼き鉄板焼きの「千房」が、奄美の食材を取り入れたメニューを提供、「おいしくて健康にも良さそう」と大きな評判を呼んでいる。ハワイなど海外を含め63店舗を展開する同社では、今後も奄美の食材を取り入れたグルメを開発していく考えだ。

 「千房」が奄美とのコラボしたメニューは、「小海老(えび)とロメインレタスの餡(あん)かけ焼きそば」。関東と関西の22店舗で「千房×健康」、「長寿の島 奄美大島 徳之島の食材フェア」と銘打たれた中で提供されたもの。

 同社自慢の小海老や麺を、奄美の長命草と島ニンニクをブレンドしたスタミナ満点の特製塩ダレソースを使用。餡かけの上に生ライムをたっぷり絞った、初夏にふさわしいアジアンテイストに仕上がった。

 このフェアに携わったのは、同社経営企画室室長の橘川昭文さんだ。橘川さんは、東京奄美会青年部副部長で喜界島出身の原田尚樹さんと知り合ったことから、奄美の食材に出会うことに。「安い、安全に続く食のキーワードは健康」と考えた橘川さんは、原田さんを通して、奄美の長寿や出生率の高さを食が支えていることに注目。奄美大島、徳之島を訪れて農場や行政担当者らを訪 ね、 「こんなにいい食材があるのを他に知らせなければ」と実感。奄美の食材で料理を作ることで継続的に奄美を支えていければ、との思いに至ったという。

 そして採用されたのが、宇検村のスミューファーム(代表・後藤恭子さん)で作られた「島ニンニクとボタンボウフウのソース」。そのソースをまとった「餡かけ焼きそば」は、5、6月に出され、多くの人がその味わいに魅了されている。調理を担当した、華千房恵比寿ガーデンプレイス店長の小野利規さんは、「とても味わい深く、ジェノベーゼのような風味。さまざまな料理に使える」と太鼓判だ。同店は、ペアシートもあり夜景や富士山を見ながら料理を堪能できる。原田さんは、「大手企業とのコラボにより、知名度も上がり奄美群島の食と、さらなる可能性を見いだせる。今後も奄美群島の素晴らしいコンテンツをコラボさせ、微力ながら、島に貢献できたら」と思いを語った。

 「次は奄美の食材とのコラボ」(橘川さん)。海外での展開も含め、先を見据えている同社は、新たなメニューで奄美との「健康の競演」を予定している。