徳之島高を「地域創生連携協力校」に

徳之島町が徳之島高を「地域創生連携協力校」に委嘱(左から白石校長、生徒代表の松田さん)=20日、(写真は同校長室)

徳之島町が委嘱
自分の「夢」と島つなぎ島のみらいを創る

 【徳之島】徳之島町(高岡秀規町長)は20日、県立徳之島高校(白石秀一校長・生徒数308人)を「地域創生連携協力校」に委嘱した。「自分の『夢』と島をつなぎ、島のみらいを創るチャレンジ」をコンセプトに、地域創生プログロムの構築・実践、出前授業など大学生との交流、講師派遣などを実施。仕事を創って島に帰る地域起業家的な次世代の育成に寄与する。

 全校終業式の席上、高岡町長が次期生徒会長の松田響さん(2年生)に委嘱状を交付した。委嘱期間は3年間。地方創生推進交付金活用事業(17年度778万1千円)の中に位置づける。

 同町によると、町内人口減の特徴は、進学や就職による島外転出を契機に20~30代のUターン傾向は弱い。その一方で、町が毎春実施している新成人アンケートでは、9割以上が「島に誇り」を持ち「将来は島に帰りたい」とのUターン志向も高い。公共事業の縮減など現状とのギャップの中で「将来、仕事を創って島に帰る」など地域起業家的な精神を持つ次世代の育成。島外定着にあっても、島に関わって地域創生に参画する「関係人口」の創出をも目指すという。

 具体的事業案には、①生徒有志ら「徳之島みじらいふ地域貢献同好会」との地域創生プログラムの構築・実践、島外高校との遠隔システム交流②大学とのコーディネート(出前授業や大学生との交流会)③既存カリキュラムとの連携(教科「総合的な学習」「産業と社会」への講師派遣)などを計画していく。

 生徒代表の松田さん(17)は「17年間島に住んで、島の環境をみてきて、自分にも何かできることがないかと思っていた。島に少しでも貢献できればと」。白石校長も「島の未来創りは人創り。どんな人を残していくかが一番大事な使命と思う。そのためには徳之島高がいつまでも健在であること。やがて島の将来を描く子どもたちが育ち、10年、20年後に支えていく人材になるきっかけになる学び・活動が少しでもできればとありがたい」と話した。

 今月30日、活動の進め方など第1回協議でスタートするという。