徳之島で武蔵野大生ら農家体験

「ふとり農園長期インターンシップ」に参加した武蔵野大生ら5人(前列左から)と、太さんらスタッフ=10日、徳之島町花徳

「住みたい島に」
移住者増で 提言やHP作成協力も

【徳之島】武蔵野大学(本部・東京都江東区)の1年生ら「徳之島プロジェクト」今夏第1弾の「農家長期インターンシップ」(先月19日~今月10日)の成果発表会が10日、徳之島町花徳の「ふとり農園」(太孝一郎代表)であった。首都圏の学生ら5人が「若者・そよ者」視点で移住者を増やすための提言や、熱帯果樹のPRと通販を担うホームページの作成協力などを紹介した。

同大学長期学外学修プログラム「武蔵野BASISフィールドスタディーズ」の一環。今年は国内外で計81プログラム(短期25、長期56)を計画。徳之島町は〝官学連携〟で「首都圏から新しい人の流れをつくる」ための町地方創生推進事業の一つに位置付け今年で3年目。宿舎借り上げ費などを助成している。

23日間にも及ぶ長期インターンシップは今年が初。応募者40人から選抜した鈴木真道さん(文学部)=班長=ら各学部の1年生5人(男子2人、女子3人)が参加。「自立型農業」を目指して手掛けている太さん(58)・勇也さん(27)親子の「ふとり農園」(マンゴー約25㌃、ドラゴンフルーツ約10㌃、パッションフルーツ約6㌃、島トウガラシなど栽培)に体験就農。連日の猛暑に耐えての農作業の合間には、島内をくまなく見学して交流も深めた。

同農園事務所であった成果発表で学生たちは「来る前は、徳之島に観光客が増えたらいいと思っていたが、実際に来て過ごしてみると〝住みたい島〟だった」。移住者を増やすために①シングルマザーを取り込む②短期のお試し宿泊③若者に島を知ってもらうための住み込みバイト、インターンシップ④島外の女性を招いて島の独身男性を減らす合同お見合いパーティーの開催―なども提案した。

若者の発想と情報発信力を生かした農園公式ホームページ作成では、紙媒体の「ビラ」的要素も重視したPR効果を盛り込んだ各作物商品の栄養・機能性、価格表、注文票を掲載したことなども紹介した。

引き続き▽19日~9月5日は「田んぼ再生プロジェクト」(井之川夏目踊り・田植え踊り・田んぼの再生など)6人参加予定▽19日―9月14日は「短期農業体験」(4日間ずつ計28人参加予定)を計画している。