奄美にも「サポステ」開設

若者の就労支援の場として開設された、かごしま若者サポートステーション奄美サテライト

悩み共有 若者の就労支援 鹿県内3カ所目
家族含め気軽な利用呼びかけ

「働くことに踏み出したい若者」の就労を支援する地域若者サポートステーション(通称サポステ)が奄美にも開設された。奄美市名瀬にある事務所には専門スタッフ(相談支援員)3人が常駐。悩みや不安を共有しながら求職活動ができるよう支援しているが、サポステでは15~39歳までの若者だけでなく家族を含めて気軽な利用を呼びかけている。

サポステは厚生労働省認定事業。全国約160カ所に開設されており、鹿児島県ではNPO法人ワーカーズコーポが運営を受託。2015年度から鹿児島市と霧島市に開所(霧島はサテライト)され、奄美群島は空白地域だったが、「県本土の利用状況から奄美でも相談に基づいた支援が必要」として今年4月に、かごしま若者サポステの奄美サテライトが開設された。

支援の対象としていのは、▽働くことに不安がある▽どんな仕事がしたいのかもわからない▽面接で何を話したらいいのか▽職場の人間関係が不安▽子どもが部屋から出てこない▽仕事が長く続かない▽就職活動が一人では不安―などの理由で未就労の若者やその家族。

県内の利用者実績(16年度)をみると、かごしまは相談件数延べ1235件・就職71件、霧島・大隅が相談件数延べ981件・就職81件。利用では、高校を中退して職についていない若者、高校・大学を卒業後に就職したものの、「自分に合わない、人間関係が嫌になった、精神的に外に出れない」などの理由が多いという。

サポステは、こうした若者および家族に対し、個別相談を行い、悩みを聞きながらハローワーク(職安)と連携し就労に向けての支援を行っている。支援内容は、職業適正検査、コミュニケーションスキル、面接の仕方、ビジネスマナー、履歴書の書き方、就職情報提供などを無料で。企業とも連携し職場体験や就労に向けたセミナーも実施している。

奄美サテライトに常駐しているのは、いずれも相談支援員の森永光仁さん、岩崎昌子さん、盛山梨乃さん。森永さんは「開所後、実際に始動したのは5月中旬から。まだサポステの存在が知られていない。本人や家族の悩みや不安を共有し、寄り添いながら改善が図られるよう努めていきたい。相談機関、支援機関としての存在を周知できたら」と話す。

奄美でも労働者の雇用をめぐる環境は改善している。名瀬職安の発表によると、6月の有効求人倍率は0・91倍で前年同月を0・22ポイント上回り、前月比でも0・09ポイント上回った。百人の求職者に対し91件の求人がある割合で、求職者が企業から寄せられる求人を条件面などで選択できる状況にある。企業側の方は求人を出してもなかなか補充できず、職種によっては人手不足が深刻化しているところも出ている。サポステは就労できない若者が一般就労できるよう支援するだけに、人材不足を補う役割も期待されている。

「ハローワークのような就職のあっせんはできないが、ハローワークを訪ねての求職活動ができるよう、活動に向けた準備を支援していく。利用者本人の長所を引き出し、就労・自立へ踏み出すきっかけとなる場を目指していきたい。最初に親がいらしても構わない。親の存在は大きいだけに、しっかりと対応していきたい」(森永さん)。サポステでは企業の協力も求めている。就労に向けて職場体験などを受け入れる企業だ。職場体験は就労の不安を解消することにつながることから、受け入れることで、その後の雇用に結びつく可能性もある。

サポステの奄美サテライトは奄美市名瀬長浜町(奄美中央病院近く)にある。秘密厳守、相談無料、駐車場有。開所時間は午前11時から午後4時(土・日・祝日は休み)。問い合わせは電話0997・54・0001。