「わっきゃがシマ探検隊」

奇岩や奇異な海岸の光景が広がる塩田跡(ミヤトーバル海岸)で=24日、伊仙町

ふるさとの奥深い魅力を再認識
小中学生ら対象 

JC奄美とくのしま委

 【徳之島】奄美大島青年会議所とくのしま委員会(JC、仲田裕介委員長)主催の島内ツアー第5回「わっきゃがシマ探検隊~みんなでつなごうきょうどあいのWA~」が24日、伊仙町内を対象にあった。小・中学生ら25人と家族など関係者含め46人が参加。鍾乳洞内の探検や島料理昼食会、塩田跡海岸の探索、塩づくり見学、コーヒー園見学などでふるさとの奥深い魅力の数々を再認識しあった。

 島の児童生徒たちを、島の歴史や文化、自然にふれさせて郷土愛を―と3町会場を持ち回りで開催。世界自然遺産登録に向けて様々な取り組みが行われているなか、今回はJC同委の盛勇樹さんが実行委員長を担当。日ごろ気づきにくい歴史や環境を知ることが、世界的に貴重な生態系を守り子々孫々に伝えることにと企画。探検隊コーディネーターは同島に移住して12年目の松岡由紀さん(伊仙町役場)が務めた。

 伊仙町ほーらい館前広場で出発式後、同町検福にある鍾乳洞「銀竜洞(検福穴八幡)」をまず訪問。地表の猛暑から一転して涼感が漂う中、鍾乳石の自然の造形美など地底探検を満喫。同町西犬田布では、茅葺=かやぶ=きの復元古民家で健康・長寿にもつながるという地場食材を使った昔ながらの島料理で昼食会も。

 昔ながらの「ましゅ屋」での塩づくりの見学、奇岩を楽しみながら天然の岩窟トンネルを抜けると昔の塩田跡が広がる「ミヤトーバル海岸」。「世界最北端のコーヒー栽培園」として1万本、10㌧の生産を目指す「吉玉農園」(伊仙)などを〝ディープ〟に見学した。

 徳之島町亀徳小6年生の高山直人君(11)は「徳之島にもきれいな鍾乳洞があることを知らなかった。塩づくりも珍しかった」と満足。仲田委員長は「島の魅力を知ることが将来のUターン、人口減対策、活性化にもつながる」。松岡さんは「島にはちょっと足を延ばすと素晴らしい所が。『島に帰っても何にもないよ』という大人にだけはなって欲しくない。島を知って比較して欲しい」と話した。