「住みたいと思う地域づくり」

各市町村の地域おこし協力隊がそれぞれの取り組みを紹介した意見交換会

意見交換会 事例紹介やフリートークも

 

地域おこし協力隊

 

 2017年度大島支庁管内地域おこし協力隊意見交換会が28日、県大島支庁で開かれた。それぞれの隊員が取り組む活動の紹介や、事例発表、参加したNPO法人関係者からの質疑などが行われた。

 同協力隊制度は都市地域から条件不利地域に住民票を移した人を地方公共団体が同協力隊として嘱託するもの。隊員は地域ブランドや地場産業の開発、販売、PRなどの地域おこし支援に従事する。奄美群島内では11市町村で制度が導入されており、28人が隊員として嘱託を受けている。

 同会には地域おこし協力隊21人のほか、島内で島おこしに関わる取り組みを推進するNPO法人関係者、行政職員らが参加。16年1月に実施されて以来2回目の意見交換会となった。

 各隊員の取り組む事例紹介では、▽農家に宿泊するファームステイの推進▽特産品を使った商品開発▽インバウンド観光の支援―などの事例が挙げられた。瀬戸内町地域おこし協力隊の泰山祐一さんは農家と消費者を結びつけ、地産地消を目指す「奄美大島CSAプロジェクト」の活動と、自身が起業した合同会社奄美はなはなエールで開発した地ビールを紹介。泰山さんは「地域おこしとは住みたいと思う地域づくりだと思う」と語った。

 意見交換ではNPO法人ねりやかなやレジデンスの佐藤理江代表理事が「空き家は多くあるのに貸してもらえないという現状があるが、どのように家を借りたか」と質問。隊員からは「情報が不明瞭で借りてから条件などを初めて知った」「信頼関係がないと空き家を貸してもらえない」「空き家でも遺品整理が行われていない家がある」などの意見があった。

 意見交換終了後は隊員だけでのフリートークも行われた。