与論十五夜踊り

「三者囃子」を奉納する一番組の踊り手=与論町=

無病息災、島中安穏祈る

 

住民や観光客など大勢の人出

 

 【沖永良部】与論十五夜踊りが4日(旧暦8月15日)、与論町地主神社境内であり、地元住民や観光客など大勢の人出でにぎわった。

 十五夜踊りは島中安穏、無病息災などを祈願する与論独特の郷土芸能。1561(永禄4)年、当時の領主が奄美の島々、琉球、大和の芸能を学ばせて一つにまとめ上げたものと言われ、各地の芸能の特色が混ざり合っているとされる。1993年に国の重要無形文化財に指定。

 この日は時折強い雨が降る中、二番組と一番組の踊り手が合同で踊る「雨賜り」を皮切りに、「一度いふて」、寸劇仕立ての「三者囃子(さんばすう)」、「獅子舞」などの演目を奉納。さらに、与論小学校の児童22人も「雨賜り」と「長刀」の2演目を披露し、踊りきった子ども達に観客から大きな拍手が送られた。

 見学者も加わった大綱引きでは、切れた後の綱をほどいて取ったわらで、相手の体をたたき合い無病息災を祈った。