大島紬の底上げ期待

大島支庁で大島紬の研修・販売会が行われた

大島支庁職員対象 研修・販売会開催

 

 県大島支庁総務企画課商工観光係は16日、同庁職員らを対象に奄美の伝統産業・大島紬に対する理解と知識を深めてもらおうと「本場奄美大島紬研修会・販売会」を同庁4階大会議室で行った。同会は本場奄美大島紬協同組合女性部会協力のもと、今回が11年目。同庁は職員間の大島紬に対する理解促進・強化を図るとともに、今後の振興や販路の拡大につなげて行きたい考えだ。

 はじめに、同課・湯田平哲朗課長より、大島紬の現状について説明があり、生活様式の変化や職人の後継者不足に伴う大島紬の厳しい立場が説明された。続いて同部会・前田紀子代表からは、自然・文化に対する啓もうや職員らの連携による底上げなど期待が述べられた。

 研修会が始まると職員らはDVD「大島紬ができるまで」を鑑賞し、大島紬の歴史や製造工程などを学んだ。このほか、産地(ブランド)の見方や違い、本場奄美大島紬購入助成制度の詳細などについての確認も行った。

 この後、バッグや名刺入れ、ストールなどの小物製品を中心とした即売会を引き続き開催。職員らは商品について質問や聞き取りを行い、早速商品を購入する姿も見られた。

 湯田平課長は今回の研修会について「大島紬の繊細で高度な技術をしっかり理解し、少しでも多くの人の購入につなげて行きたい」と抱負を述べ、同部会・前田代表は「職員の方々には在任期間中少しでも大島紬のことを深く知り、PRや口コミなど低迷する伝統産業の活性化に一役買っていただきたい」と期待を語った。

 また同庁は今後、大島紬の低迷打開に向け、組合や関係者との意見交換や話し合いの場を設けることも検討中だという。