与論十五夜踊り天皇に披露へ

天皇皇后両陛下がご覧になられる演目の一部を披露する基さん

「一世一代の踊りお見せします」

 

一番組・基さん

 

 天皇皇后両陛下は16日午後に沖永良部島にご来島された。17日は、与論島をご訪問され、国の重要無形民俗文化財「与論十五夜踊り」をご覧になられる予定。本番の披露に向けて、踊り子の1人、基俊文さん(64)=与論町城=は「これほど名誉なことはない」と心を弾ませていた。

 「与論十五夜踊り」は、室町時代に創作されたとされ、これまで 長きに渡って踊り継がれてきたもの。島民慰安、五穀豊穣の祈願などの意味を込め、旧暦の3月、8月、10月の各15日に踊られる。

 踊りは、一番組と二番組で構成され、大和の狂言風の踊りをするのが一番組。二番組は琉球風の踊りで、交互に踊りが奉納される。

 多くの地域で、世代交代を進めながらの文化継承が課題の一つであり、十五夜踊りも同じような課題に向き合ってきている。原則世襲制だが、基さんは47歳の時に、一番組で初めて、世襲外から加入し、今まで活動してきたという。

 いよいよ本番を迎えるにあたり、基さんは「踊り子全員、一世一代の踊りを、両陛下にお見せしたい」と意欲を語った。