灯油価格高騰も購入者増

温低下によりガソリンスタンドには灯油購入者が多く訪れた

5カ所で今季最低気温記録 徐々に高くなる見込み

 

 強い冬型の気圧配置の影響で、全国的に低い気温となった13日、奄美地方も寒気の影響を受け、群島内8カ所の観測地点のうち、5カ所で今季(昨年10月以降)最低気温を記録した。この低気温の影響で奄美市内のガソリンスタンドなどでも暖房器具用の灯油を購入する客の姿が見られた。

 各地の最低気温は笠利7・2度▽名瀬7・8度▽古仁屋7・3度▽喜界8・0度▽天城8・2度▽伊仙6・5度▽沖永良部9・7度▽与論島9・9度。それぞれ平年より4度以上下回り、伊仙では最高気温は平年よりも5・6度低い最低気温となった。伊仙以外にも笠利、名瀬、古仁屋、天城で今季最低気温を観測した。

 奄美市名瀬のガソリンスタンドでは、通常1日あたり10人ほどの灯油購入客が、この数日間は1日で約30人に増加しているという。同ガソリンスタンドの店長の男性は「電気を使う暖房器具の普及で20年前に比べると売上は下がったが、夕方から夜にかけては仕事終わりに灯油を買いに来る客が多い」と語った。

 資源エネルギー庁の調査によると、灯油価格の全国平均は16週連続で値上げしており、9日現在で18㍑あたり1525円(店頭販売価格)。鹿児島県内の平均価格は同日現在18㍑で1672円となっており、前回調査時(2017年12月25日)より17円の値上がり。15年7月27日の調査時の以来の高値となっている。

 同店長は「価格が高くなる中、灯油が売れるのは助かるが、外での仕事なので寒いと困る。外出を控える人も多く、自動車の給油や洗車での利用が減っている」と話した。

 名瀬測候所によると、この寒さは強い寒気の影響。寒気のピークは13日朝で、今後徐々に気温は高くなっていく見込みとなっている。

 鹿児島地方気象台の予報によると14日の奄美地方は曇り。最低気温は名瀬10度、沖永良部13度となっており、最低・最高気温ともに13日より高くなる見込みとなっており、15日以降は平年より高くなる日もあるという。