漂着油のサンプル確認

漂着油のサンプル確認

根瀬部海岸で回収したサンプルの判別作業を行った県大島支庁職員(写真は朝仁海岸)

大島支庁 朝仁海岸に回収コンテナを設置

 奄美大島西岸など奄美群島の広範囲で確認された漂着油の問題で県大島支庁は6日、奄美市名瀬の朝仁海岸で前日に回収した漂着サンプルの判別作業を行った。担当職員はタール状で黒褐色の油分が漁具やゴミに付着して分別困難となっている状況を確認。同庁建設課は回収作業の手順などについて協議を進めていく考えだ。同日は海岸に回収用コンテナ1台を設置し、すでに野積みされた漂着油入りゴミ袋の受け入れ措置を実施した。

 漂着油は5日までに奄美大島、徳之島、喜界島などで確認。打ち上げられた海岸の近隣住民が自発的にポリ袋で回収していることを受け、現在、県は回収作業のマニュアルづくりに着手している。
 朝仁海岸での判別作業は、同課職員が5日に同市名瀬の根瀬部海岸で回収した漂着油サンプルを8袋分(約55㌔)開示。袋に入っていた、油が付着した魚網や浮き玉などの漁具やペットボトル、空き缶、発泡スチロール片、木材などを取り出した。

 同課によると、最初の発見から数日経っていることから油に砂などが付着しているため確認が困難化。またボランティアが回収した油入り袋が海岸に野積みされている状況を視認したことを受け、同課担当者は「早急な対応が必要。サンプリングしながら関係機関と対応を検討していきたい」との認識を示した。

 コンテナの設置期限は未定だが、二次汚染防止の観点から市民が同海岸で自主的に集めた油ゴミの集積ステーションとして許容する方針。

 油の扱いについては今後、大島支庁ホームページで注意喚起するという。