歓迎セレモニー「ワイド節」にも即興で参加(写真上)。喜びを共有した7カ国の研修員たち= 6日、徳之島空港
【徳之島】徳之島でのフィールドワークを通じ、住民・行政・NPOが協力して地域の課題解決や地域振興に取り組んでいる事例などを学ぼうと6日、アジア・アフリカ・中南米の7カ国の地方行政官ら研修員9人が同島入りした。空港では、地元関係者ら約35人が「ワイド節」踊りなどで熱烈歓迎して一行を驚嘆させた。民泊を含め16日まで11日間滞在。農業体験やエコツアー、小中高生や関係団体との意見交換などで濃密交流する。
同島フィールドワークに参加しているのはブルンジ、カメルーン、チリ、ニジェール、ネパール、シエラレオネ、タンザニアの各途上国の現場で、地域づくりに従事している地方行政官やNPO職員(女性5人・男性4人、年齢33~53歳)。
独立行政法人国際協力機構・横浜国際センター(JICA横浜)が主催。研修実施機関の一般社団法人あいあいネット(横浜市)による課題別研修「住民主体のコミュニティ開発(B)」の一環。参加者がそれぞれの現場で関わる地域づくり(コミュニティ開発)で地域住民の主体的な参加を促し、様々な関係者と協働。地域資源を活用した課題解決の活動を作り出すために必要な考え方や技術の習得などが目的。
徳之島空港では、徳之島3町行政や観光連盟、民泊など受け入れ組織、地域女性団体連メンバーらが横断幕を掲げて「ワイド節」踊りで歓迎。一行は軽快なアップテンポの踊りの輪に即興で溶け込み、黒糖レイのプレゼントにも大いに感動。徳之島町教委の高城博也学校教育課長が「子どもたちは交流を楽しみに待っています。暑い国から〝熱い島〟で交流を楽しんで」とエールを送った。
一行を代表してタンザニア大統領府地方行政局のシラス主任教育官(53)は「心待ちにしていたこの地に来れてうれしい。(東京発の)道程もスムーズで、すごく温かく出迎えていただきうれしい。いろいろな交流を楽しみにしています」と笑顔でアピールした。
期間中は伊仙町内での民泊を交え、バレイショの掘り取り体験・交流や剥(はげ)岳林道エコツアー、地元NPO法人関係者との意見交換会、3町の小中高生との交流会、3町職員語る会、井之川夏目踊り・島唄体験、研修成果発表―など多彩で濃密な国際交流を計画している。