「なぜまちモーレ」オープン

19日にオープンしたなぜまちモーレでは記念イベントがあり、「ふるまいむすび」をほおばる関係者らの姿が多く見られた

地域間の相互扶助の役割担いたい
大正大学地域構想研究所

 大正大学地域構想研究所は19日、奄美市名瀬末広町に物産品販売や、セミナーを行う店舗「なぜまちモーレ」をオープンした。同日は記念のイベントがあり、多くの来店客が詰め寄せ、店内で販売されている全国各地の物産品を見物した。また、地域と人とを結ぶという思いで握られた「ふるまいむすび」を笑顔でほおばった。

 同大学は16年度に地域創生学部を創設。全国約60自治体と連携し、同学部1年生と3年生の学生らが地域の魅力を発掘するため、地域実習を行っている。昨年9~10月には1年生6人が奄美市を訪れ、企業や事務所などで実習を行った。

 また2014年から提携自治体の活性化や人材育成を目的に、(一社)コンソーシアムすがも花街道を設立。東京巣鴨で東北地方、京都、宮崎のアンテナショップ「座・ガモール」を運営している。昨年11月から開店準備を進めていた、同店は座・ガモール奄美店も兼ねており、奄美大島の物産のほか、他店舗で扱う全国の物産品を取り扱う。また、同店で販売されている奄美の物産品を他店舗でも販売する。

 買い物以外にも、大学の講師を招いたセミナーや、旅行者に向けたWi―Fiの貸与サービスなど、学び、仕事の場としての利用を予定。セミナーのメニューに関しては住民との交流の中で検討を進めるとしている。

 この日のオープンセレモニーには約50人が店を訪れ、「ふるまいむすび」を試食。東北の料理と、奄美の郷土料理を用いた珍しいコラボに舌鼓を打った。

 同学部生2人も参加。1年生の加藤晃一さん(19)は昨年9月の実習が初めての奄美大島訪問だった。加藤さんは「地域間のつながりや、人の温かさが好き。卒業後も人生をかけて奄美と関わりたい」と語る。同店の役割については「都市と地方のつながりの強化、それぞれにないものを与え合える相互扶助の役割を担いたい」と話し、「ここでの新たなつながりを大切に、他地域の物産にもほしい」と呼び掛けた。